2022年8月27日

 14時。静かな土曜日。少し前に、歌代健康福祉部長から電話があった。新型コロナ陽性者の全数把握に関しては、様々な情報が飛び交っているようだ。歌代部長にこう話しておいた。

 「国の方針については、依然として不明確な点がありますよね。一昨日(25日)の知事会見でも言ったように、政府の考え方を見極めてから、最終的な県の方向性を決めるというのが正しいやり方だと思います。」

 「ただし、これまでの例を見ても、政府が政策の中身を決定するまでに、思った以上の時間がかかる可能性があります。しかも、今後の世論の動きによっては、中身自体が変わるかもしれません。」

 「そのことを踏まえて、県としての大きな方向性は、この段階でしっかり示しておいた方がいいかと考えています。また、よく相談しましょう!」

 さて、本日、県内で新たに確認された新型コロナの新規感染者は2,188人。前週同曜日(2,773人)を再び下回った。亡くなった人は2名。病床使用率も僅かに低下した模様だ。

 新型コロナと言えば、知事自身の4回目接種による抗体価の変化に関する数値が判明した。その結果は前回の会見でも発表したが、このブログにも書き残しておく。ブログの末尾に添付したスライドを見ながら読んでもらえると、分かりやすいと思う。

 先月の22日(金)に、ファイザー社のワクチンで4回目のワクチン接種を行った。初回から3回目まではモデルナ製だったので、初めての交互接種ということになる。

 4回目接種前の7月22日時点における自身の抗体価は、約1万3千だった。同じ検査方法を採用している国の調査において、3回目接種後約6ヶ月経過した場合の平均抗体価は約1万1千。すなわち、それに近い水準で抗体価が低下していたことが分かった。

 これに対して、4回目接種から約4週間後の8月17日時点での測定では、4.4倍の約5万5千まで上昇していた。

 こうした数値の変化から、時間の経過に伴って低下した抗体価が「4回目接種により大幅に増加する」ことが改めて立証された。

 スライドでは、参考として、(今回の検査とは方法が異なるので単純比較は出来ないものの)3回目接種の前後で測った抗体価の推移も示している。

 もちろん、人間の免疫機能は、抗体価だけで決まるわけではない。特に、4回目接種の目的である重症化予防効果という点については、抗体以外の免疫機能も重要となる。

 しかしながら、細胞にウイルスが侵入することを防ぐ「抗体」を十分量、確保することは、免疫機能の全体的な向上に繋がる。このことにより、オミクロン株を含む新型コロナウイルスに対する感染予防、重症化予防の効果が得られると考えられている。

 知事である自分自身の抗体価を公表するのは、これが2回目となる。今回のデータからも、(1)ワクチン接種後から一定期間後に効果が低下すること(2)追加接種によりワクチン効果を十分に回復できること〜を県民の皆さんにご理解いただけたものと信じている。そこで、改めて県民の方々に、次のように呼びかけたい。

 現段階でまだワクチンの4回目接種を受けていない対象者の皆さん、ワクチンの効果と副反応等のリスクを正しくご理解いただき、積極的に接種を済ませていただくよう、お願い申し上げます!!

 更に言うと、3回目接種は、重症化予防効果だけでなく、感染予防効果も大きく向上させることが分かっています。3回目接種を受けていない皆さんにも、出来るだけ早期のワクチン接種を重ねてお願いしたいと思います!!