2022年5月7日:パート2

 22時過ぎ。熱いほうじ茶を飲みながら、大型連休中(?)でなければ書く時間のないブログの続編をしたためている。

 統計サイトのワールドメーターによると、2020年の世界の平均年齢は30、9歳。対して、日本人の平均年齢は48、4歳。米国のCIAが公表している最新のデータでも、世界第2位にランクされている。更に、WHOによる「世界183の国と地域を対象とした中央年齢」のランキングでは45、9歳で、堂々の世界第1位となっている。

 加えて言うと、日本における3割近い高齢化率(65歳以上の高齢者が占める割合)は、もちろん断トツの世界一だ。

 同様に、閣僚の平均年齢も高い。統計を専門とするグローバルノートの2020年の数値によると、OECD諸国の平均は53、1歳。これに対して、日本の大臣の平均年齢は62、4歳。OECD諸国の中では、最も高い。

 が、上記の数字(閣僚の平均年齢)に関しては、あまり気にする必要はないと思う。米国や韓国でも、閣僚の平均年齢は高いし、米国やフランスの若手国会議員の割合も、日本と大差ないからだ。例えば、日本の岸田総理は自分と同じ64歳。米国のバイデン大統領は79歳だ。

 それでも、国際的に見て、政界を含む日本社会全体が、「若者や女性が活躍しにくい環境」にあることは、間違いない。数年前、フィンランドに34歳の女性首相が誕生したことは、ある種の衝撃だった。

 更に驚いたのは、新首相のもとで任命された19人の閣僚のうちの12人が女性だったことと、30代と40代の閣僚が11人を占めたことだ。

 そもそも人口の高齢化が世界で最も進んでいる日本とはいえ、明らかに役割を終えた高齢の政治家が、いつまでも議員の椅子にしがみついている様子を見ると、どう見ても、「国益を損ねている」と感じてしまう。

 周りは、「あの人も、もうそろそろ引退して、後進に道を譲ったらいいのに!」と囁いているのに、本人の耳には届かない。政治家の引き際は難しいが、そうした醜態だけは晒したくないと、つくづく思う。とにかくカッコ悪いもの!

 政治家山本一太は64歳。国連の基準に照らすと、来年は名実ともに「高齢者」の仲間入りだ。知事に就任してから、間もなく3年。心の中で、「能力や体力の限界を感じたら、自ら身を引こう!」と決めているものの、まだ、その段階にはないと認識している。

 それでも、例えば「80歳まで政治家をやる」なんて、到底、考えられない。まあ、このペースで突っ走ったら、そこまでは生きられない気もする。

 ただし、政治家としての限界を感じた時には、迷いなく決断出来る心構えを作っておく必要がある。そのために、毎晩、寝る前に自分自身に、こう言い聞かせている。

 「知事は、目的ではなくて手段だ。知事を続けることが目標ではない。知事という肩書き(看板)を使って、群馬県のために1つでもいいことが出来るかどうか?そこが全ての原点だ!」と。

 さて、前回のブログで、「日本という国を活性化するためには、あらゆる分野における世代交代を進める必要がある!」という趣旨のことを書いた。「特に、次世代を担う若手議員の人たちに、もっと力をつけて欲しい!」とも。

 なぜ、30代、40代の議員たちに、政治のリーダーシップを握って欲しいと願っているのか?!そうなることが、日本のより良い未来に繋がると考えているのか?!それは、新しい世代には、猛スピードで変わり続ける世界を生き抜いていくための「グローバルな発想力」と「時代の流れを感じ取る感性」が備わっていると信じているからだ。

 1958年生まれの旧世代(石器時代の人類?)の自分と、90年代後半以降に生まれた「デジタル・ネイティブ」と呼ばれる生物とでは、そもそも、今の世界は違って見えるはずだ。こうした新しい感覚を持つ人たちでなければ、世界を変えるような「新たなイノベーション」は生み出せない!そうでしょう?!

 だいいち、生物学的に見ても、細胞が若い分だけ、肉体が強い。高齢者より何倍も動けるし、生産性も高いし、発想も柔軟に決まっている。情報収集能力だって、格段に優っているに違いない。

 若い世代の可能性や潜在力を信じているからこそ、逆に、自分よりひと回りもふた回りも若い政治家の人たちに、こう言いたくなる。

 「どんなことでもいい!我々旧世代の政治家には、とても思いつかないような斬新な発想や感性をぜひ、見せてもらいたい!」と。「いわゆる柵の多いベテラン政治家とは違う視点から、思い切って既得権益に切り込む姿が見たい!」と。「若手議員ならではの無鉄砲さで、時には長老にも喰ってかかる覇気を見せて欲しい!」とも。

 あ、気がつくと、午前零時を回っている。急いで、両肩のストレッチと腹筋をやらないと。次回のブログ(続編)では、60代の政治家の複雑な心境を吐露する。

     <youtubeを見ながら焼いてみたオートミールと豆腐のパン>