2022年5月7日

 夕方。今日もよく歩いた。様々な媒体から幅広い情報を集め、色々なことを考えた。

 本日、県内で感染が確認された新たな感染者は501人。先週同曜日(196人)から2倍以上、増えた。まだPCR検査の数は戻っていないはずなので、理由はよく分からない。が、県内の全域で、1週間前の数字を上回っている。

 例えば、高崎市は前週同曜日の81人から133人へ、前橋市は103人から133人へ、太田地区は17人から39人へ、伊勢崎地区は8人から34人へ、それぞれ増加した。亡くなった方はいない。病床使用率は微減したようだ。

 他の地域も、同じような傾向だろうか?!今晩、改めて、全国の状況を確認してみよう。

 それにしても、群馬県の病床使用率と入院率は、(依然として)関東地域で最も高い。県内の入院率5%は、栃木県や東京(2%)の2倍以上だ。これでは、いくら人口比の感染者数のレベルを抑えたとしても、(他県に比べて)病床使用率は低下しない。

 さて、前回のブログで、日経テレ東大学のYoutube番組「Re:hack旅」(草津温泉ロケ第2弾)が、5月5日から配信されていると書いた。この番組の中で、成田悠輔イェール大学助教授に、「自民党の長老政治家と呼ばれる人たち、例えば、森喜朗元総理とか、二階俊博元幹事長みたいな方々には、実際に影響力があるのか?あるとすれば、それはなぜなのか?」と聞かれる場面があった。

 それに対して、(特に個人名は挙げずに)「百戦錬磨の長老たちと権謀術数(悪巧み)で勝負しても、とても太刀打ち出来ない!」みたいな趣旨の説明をした。世間一般の感覚からすると、いわゆる自民党の長老はイメージが良くない。そもそも、「日本社会のあらゆる分野で、世代交代が不可欠!」という成田先生の主張には共感する。

 が、ひとつ言い忘れた点があるとすれば、こうしたベテラン政治家には、若手・中堅議員にはない「党人派としての人間的魅力(懐の広さや面倒見の良さ)」が備わっている。長年に渡って培われた人脈や巧みな政治手法に加え、実はこれも長老政治家の力の源泉になっている。それもそのはず。政治とは「人間ドラマの集積」なのだ。

 例えば、二階元幹事長が「魅力的な人物」であることは間違いない!あれだけ親分肌で、面倒見のいい政治家って、今の自民党には、ほとんどいない気がする。まさしく「最後の大物党人派政治家」だ。

 実は、自分も、二階元幹事長には、お世話になっている。忘れられない場面があった。山本一太知事が誕生したのは、今から3年近く前のこと。その半年前に立候補を表明した。が、当初は、「現職知事の陣営との根回しや、県連幹部への事前の相談がなかった」という理由で、様々な反発が巻き起こった。

 細かいことには触れないが、当然、自民党県連から党本部に推薦の依頼を上げるのも、一筋縄ではいかなかった。まだ正式な推薦依頼が党本部に届いていない段階で、東京の自民党本部を訪問。二階幹事長(当時)と面会した。二階幹事長は、暖かく迎えてくれた。

 「おお、山本さん、よく来たな。あなたの熱い思いは、よく分かった。推薦の要請が来た瞬間に、その場で推薦状を出すからね。必ず勝って、報告に来てください!あなたなら、必ず当選すると思う。知事は、きっとやり甲斐があるよ!」

 地元の調整に苦労していただけに、この時の二階元幹事長の言葉は、本当に嬉しかった。党内きっての実力者であり、現職の幹事長でもあった二階氏のこの反応が、知事選での自民党の推薦を得る上で、大きな力となったことは言うまでもない!

 もちろん、その時点での党本部の世論調査でも、「現職知事と戦った場合でも山本一太が圧勝」という数字が出ていたことは事実だ。が、この時の二階幹事長の言葉には、「党として勝つ見込みのある候補者を推薦する」という冷徹な計算を超えた、どこか「心の琴線に触れる」響きがあった。

 知事になる前に、自民党の国会議員を24年も務めた。若手議員の頃から、政治改革、特に「政治の世代交代」を、一貫して訴えていた。今も、その思いは全く変わらない。

 次世代の日本を担う若手・中堅議員の人たちには、ぜひ「長老政治の壁」(=既得権益や古い体質)を乗り越えていって欲しい!そのためにも、ベテラン議員の持つ「強み」(若手に欠けているもの)を、よく研究しておくべきだと思う。

 さて、前述したように、成田助教授の「あらゆる分野で、いわゆる長老の影響力を排していかないと、日本社会に活力は生まれない!」という見方には、賛同している。世界の常識で「若手」と呼べるかどうかは分からないが、今、国政に携わっている30代、40代の政治家の人たちには、大いに期待している。

 が、同時に、60代の政治家の目から今の政界を見回すと、「ただ若ければいいというものでもない!」と思ったりする。こんなふうに感じること自体が、「老害」になりつつある証拠かもしれない。(苦笑)でも、「なぜ、そう思うのか?」は、このブログに書き残しておきたい。

 実は、近年、自分よりひと回りもふた回りも若い議員たちに対して、ずっとこんな印象を抱いていた。「若いだけで、ちっとも面白くない!」「若いのに、新しい感性が感じられない!」「年の割に、ベテラン議員のような小賢しい立ち回りをする!」

 こうも思っている。「そもそも若さの強みって、何なのだろうか?!」と。

 次回のブログでは、思い切って「ずっと言いたかったこと」を書かせてもらう。これも連休中(?)でなければ、書けない話だ。