2022年4月17日:パート3

 23時過ぎ。熱い日本茶(たまには)を飲みながら、運動前のブログを書き始めた。本日は、富岡市長選と安中市長選の投票日(開票日)だった。

 富岡市長選挙では、現職の榎本義法候補が再選を果たした。一方、安中市長選挙では、新人の岩井均候補が現職を破って、初当選を決めた。

 先ずは、当選された2人の市長に、心からお慶びを申し上げたい。2年半前に知事に就任して以来、市町村との連携を一貫して重視してきた。県知事として、榎本市長とも、岩井市長とも、改めて信頼関係を築く努力をさせていただきたいと思う。新型コロナを含む様々な問題を乗り切るために、県と市の協力が不可欠だと考えているからだ。

 知事という立場ではあるが、上記の2つの選挙では、結果として「(現職ではなく)新人候補を応援する」立場になってしまった。お2人の現職候補はもちろん、各候補を懸命に応援されていた市民の方々には、大変、申し訳なく感じている。

 が、どちらの場合も、新人候補を支持せざる得ない明確な理由があった。「信義や恩義と損得の板挟みになった時は、義理・人情を優先する(=損得抜きに行動する)」というのが、政治家 山本一太の基本姿勢なのだ。

 加えて言うと、選挙の応援に行った際に、相手候補(現職)の悪口を言ったり、人格攻撃をするようなことは、一切、やらなかった。今回の2つの市長選挙で、政治家として「中途半端な態度」を取れなかった点は、ぜひご容赦いただきたいと思う。

 ちなみに、2つの市長選挙の具体的な結果は以下のとおり。

<富岡市長選>
榎本義法 12,239票
堀越英雄  8,192票

*投票率は52、65%で過去最低を更新。

<安中市長選>
岩井均 19,263票
茂木英子   8,984票

*投票率は59、37%で前回より9、78%も上昇。

 この2つの選挙の結果に関して、次の2つのことを感じた。1つ目は、既存の手法による世論調査のデータがいかに不正確かという点。2つ目は、得票数を見れば、その選挙の実態がよく分かるという点だ。

 ここ最近の国政選挙でも見られる現象だが、「世論調査の予測が当たらない(=既存の調査手法では、選挙の実態を把握出来ない)」傾向が益々、強まっている。実際、2つの選挙における事前の世論調査予測は、「大きく外れた」と言っていい。

 自分が入手していた複数のデータが正しければ、富岡市長選挙は現職の圧勝、安中市長選挙は現職と新人の接戦になるはずだった。榎本市長の陣営は、恐らく「大差での再選」を想定していたのではないか?対して、岩井候補の陣営は「僅差による逃げ切り(?)」というシナリオを描いていた気がする。が、実際は、その逆だった。

 選挙研究家である自分の目から見ると、富岡市長選挙は、新人の堀越候補が「予想を上回る健闘を見せた」展開だった。

 考えて見て欲しい。現職の榎本市長は53歳。ベテラン市議だった堀越候補は73歳。2人の間には、20歳の年の差がある。しかも、堀越候補が立候補を表明したのは、選挙の2ヶ月前(2月の下旬)だった。例えば半年前から準備をしていたら、2人の差は更に詰まっていた可能性もある。

 再選を果たしたとはいえ、榎本市長は「4割の批判票が出た」ことを、真摯に受け止めておられるに違いない。議会との調整も簡単ではないと思うが、ぜひ頑張っていただきたいと思う。

 安中市長選挙の終盤情勢について、地元の上毛新聞は、「現職と新人候補が激しく競い合っている」と分析した。あの段階で「競い合う」という表現を使うのは、2人の候補者の差を「10ポイント以内」と見ている証拠だ。

 にもかかわらず、蓋を開けてみれば、岩井候補が現職候補を「ダブルスコアの大差」で退けた。岩井陣営の、最終盤での追い込みがスゴかったことは間違いない。投票率が過去最低だった前回(4年前)を10ポイント近くも上回ったという事実が、そのことを証明している。

 が、それはそれとしても、世論調査の数字と実際の結果との乖離には、唖然とする。何れにせよ、新人である岩井候補が、現職候補にこれだけの大差をつけて勝ったということは、安中市民の多くが「現状に満足していない(=変化を望んでいた)」ということに他ならない!この結果(民意)は、岩井新市長にとっても、大きな力になるはずだ。

 あ、気がつくと、午前零時を回っている。両肩のストレッチと簡単な筋力運動をやらないと。