2022年3月21日

 夕方。高崎の自宅からのブログ。

 少し前に、武藤健康福祉部長と電話で言葉を交わした。本日、県内で確認された新規感染者は328人。先週の月曜日より約50人、増えた。病床稼働率は39%。このレベルから、なかなか下がらない。県内では、依然として「高止まり」の状態が続いている。

 検査数が減る月曜日であることを考えると、実質的には(平日なら)700〜800人程度だと捉えている。

 今日は、県内で100人を超えた地域は無かった。最多の太田地区が69人、館林地区が51人、高崎市が40人、前橋市が34人。10代以下が44%に達している。そのうち、10歳未満が23%。対して、60代以上は7%だった。

 武藤部長に、(電話口で)こう伝えた。

 「県内の感染者数は、やはり高止まりしたままですね。特に、病床使用率がなかなか下がらない。武藤さん、私が病床使用率にこだわるのは、思ったより早く感染の再拡大(第7波?)に見舞われる可能性が高いと考えているからなんです。」

 「4月(?)から感染者が再び急増すれば、病床の稼働率はあっという間に上昇する。医療提供体制の逼迫を防ぐため、その前の段階で、病床の使用率を出来る限り、低くしておきたいのです。そのためには、病床数を増やす必要があります。大変な作業だと思いますが、引き続き、最大限の努力をお願いします!」

 先日も、ある支持者の人から言われた。

 「いつも楽観的で前向きな一太さんなのに、新型コロナ情勢に関しては、やけに慎重だね。欧米諸国も様々な規制を取り払っているみたいだし、もう(あまり気にしなくても)大丈夫なんじゃないの?」

 もし今、自分が国会議員だったら、「もうピークアウトは目前だ。そもそも今回の『まん延防止等重点措置』の延長(結果として関東全域)すら必要なかった。間もなく措置も解除になるのだから、どんどん経済を回せばいい!」などと、脳天気なことを言っていたかもしれない。

 が、今は、新型コロナ対策の現場で指揮を執らねばならない「知事」なのだ。いつも言っているように、現場のプレーヤーと評論家(傍観者)は違う。知事は、群馬県を代表して国と交渉し、感染防止や地域経済再生のために必要な事業予算を執行し、その結果に責任を負う。

 だからこそ、常に最悪の状況も想定しつつ、県民を守るための最大限の知恵を絞り、努力を尽くさねばならない!そうでしょう?!

 何度も言って来たように、地域の経済活動を制限するような措置には、2度と踏み込みたくない!他の都道府県知事だって、同じ気持ちだろう。そうしないために、県民への追加接種を加速するための「新たなインセンティブ事業」も、いち早く打ち出した。同時に、毎日毎晩、「感染の再拡大が起こった際、どうやって経済活動を維持したらいいのか?」を考え続けている。

 え?けっして悲観的になっているわけではない。が、県民の生命と生活を守らねばならない知事として、(日本の安全保障政策の議論みたいに)「起こってはならないことは、起こらないことにする」みたいな態度を取ることは許されない!

 県単独で出来ることは限られている。が、それでも、「第6波が完全にピークアウトする前に第7波に襲われる」という十分にあり得るシナリオはもちろんのこと、「ある日、オミクロン株の感染力とデルタ株以上の強毒性を持つ新型コロナウイルスが出現する」という最悪の事態が起きた場合の国民(県民)の反応だって、頭の片隅に置いておかねばならないのだ。

 さて、と。夕食を作る前に、ストレッチと運動を済ませてしまおう。