2022年2月10日:パート2

 18時過ぎ。少し前に帰宅。背広姿のまま、パソコンの前に座った。交感神経が優勢なうちに、本日2本目のブログを書いてしまうことにしよう。

 15時からの定例会見の冒頭、インターネット上の誹謗中傷対策に関する民間の取組を、ひとつ紹介させてもらった。考案したのは、群馬県前橋市出身の若手IT起業家である関口舞さん。会見に同席した彼女から、直接、プロジェクトの趣旨を説明してもらった。

 群馬県では、誹謗中傷の相談窓口の運営や、児童生徒向け動画教の活用を通じたインターネットリテラシーの向上に取り組んでいる。令和2年12月には、全国初となる「インターネット上の誹謗中傷被害者を支援するための条例」を制定した。

 WEBサービスのクリエイターとして活躍中の関口さんは、ネット上の誹謗中傷に関する問題にも詳しい。条例案の検討の過程でも、色々とご意見を頂戴した。

 一昨日の2月8日、その関口さんが企画・制作した、SNS関連のトラブルに悩む人のための体験・裁判例共有サイト「TOMARIGI(とまりぎ)」が公開された。詳しい内容は、以下のサイトで確認して欲しい。被害者の視点に立った、とても斬新な中身だと思う。

https://tomarigi-sns.jp

https://japan.cnet.com/article/35183152/?fbclid=IwAR07kjK-ogSqXJlla27rl8-j0hMiyy12rFApdU8CmOBad7-b04GZkGkJWCg

 関口さんの「誹謗中傷の被害者に寄り添って、SNS上で傷つく人をひとりでも減らしたい」という想いは、まさしく群馬県が目指す被害者支援の方向性と合致している。

 群馬県としても、このプロジェクトの今後の展開に注目し、様々な形で応援したいと考えている。

 加えて、今日の会見では、一般検査事業の終了に関しても報告した。

 現在、県では、感染の不安を感じる「無症状」の県民の方々を対象に、無料でPCR検査等を行う「感染拡大傾向時の一般検査事業」を実施している。が、この事業は、最終日である2月13日(日)受付分をもって、予定どおり(いったん)終了させていただくこととしたい。「まん延防止等重点措置」の期間は延長されるが、当該事業の延長は行わないことを決めた。
 
 前回の会見でも言及したが、抗原定性検査キット等の流通不足は、全国規模の問題だ。政府には、「全ての都道府県で一般検査事業を停止する」ような国の主導による全国統一的な対応を、ぜひ考えていただきたいと思う。
  
 過去の会見でも触れたが、県内の検査キットの供給不足は深刻だ。今般、特に感染者の多い東毛の3つの保健所管内の医療機関における在庫状況を調査してみた。すると、6割の医療機関で、今後の検査キット等の納品の目処が立たない状況であることが判明した。

 県全体の検査の陽性率は49.1%まで上昇しているが、この背景には、「検査資材が不足し、医療機関における検査数が減少している」という要因もあると考えられる。

 こうなると、限られた検査資材を、「症状のある人」や「重症化リスクの高い人」の検査に集中させざる得ない。そうした事情もあって、薬局等での無料PCR等の検査は、いったん事業を終わらせる必要があると判断した。

 こうした対応に加え、今回の事業にご協力いただいている事業者の皆さんに対して、「余剰の検査資材を医療機関に融通していただく」ための働きかけを行っていく方針だ。

 県民の皆さん、症状のない間は、ご自身で健康観察を行ってください。その上で、万一、症状が現れた場合には、速やかに医療機関に相談し、受診していただきますよう、お願い致します。

 ちなみに、高齢者施設等の職員の方々を対象としたPCRによる無料スクリーニング検査については、継続させていただくつもりだ。重ねて、皆さんのご理解・ご協力をお願い申し上げます。

 さて、と。ネクタイを外して、夕食の準備をする。