2022年2月8日:パート2

 14時40分。知事室でパソコンを再起動させた。

 先ほど、県タクシー協会の幹部による表敬訪問を受けた。コロナ禍で、タクシー業界も厳しい逆風に晒されている。何とかオミクロン株による感染爆発に歯止めをかけ、出来るだけ早く「地域経済への制約」を解除したい。「人出」がなければ、そもそもタクシーやバスを使う人もいないからだ。

 本日、県内で確認された新型コロナの新規感染者は1,033人。予想どおり、昨日(494人)より倍増した。が、先週の火曜日と比較すると、200人ほど減少している。

 

 そうは言っても、「ピークアウト」のスピードが思ったより遅い。そう感じている知事は、自分だけだろうか?他の都道府県の状況はまだ分からないが、(群馬県の様子を見る限り)そんなに急激に減るとは考えにくい。

 新たな陽性者1,033人のうち、最多の高崎市が222人、伊勢崎地区が182人、館林地区が154人、前橋市が153人、太田地区が120人。他の地域は70人以下だった。

 新型コロナ対策と言えば、ここのところ、北欧諸国が、相次いでコロナ規制解除の方針を打ち出している。先月の26日、デンマークのフレデリクセン首相が、次のような名ゼリフで、口火を切った。「さよなら規制、ようこそコロナ前の生活!」

 

 同国では、2月1日から、感染防止のためのほぼ全ての規制が撤廃されている。

 加えて言うと、WHO(世界保健機関)の欧州地域事務所のクルーゲ事務局長の「新型コロナとの戦いは停戦に入った」という表現にも、注目が集まった。が、クルーゲ事務局長の発言の根拠が、「ワクチン接種によって免疫を持つ人が増加した」という事実認識だったことを、忘れてはならない!

 

 数字だけ見ればまだコロナ禍にあると思われる北欧の国々のリーダーたちは、なぜ、コロナ規制撤廃という大胆な決断が出来たのだろうか?!理由は明白。国民のワクチン接種率(追加接種を含む)が高いからに他ならない。つまり、政府が「多くの国民が十分な免疫を獲得している」と判断しているからなのだ。

 早速、日経新聞と英ファイナンシャルタイムズによるデータ(?)に基づく「チャートで見るコロナワクチン 世界の接種状況」を検索してみた。それによると、2月8日時点でのデンマークの3回目接種の割合は6割を超えている。英国は55、9%、韓国が54、39%、米国が27、03%だ。これに対して、日本は(ロシアより低い)5、89%に留まっている。

 こうした状況を受けて、岸田総理が、昨日の衆院予算委員会において、「新型コロナワクチンの追加接種に関する1日100万回の目標は、今月中に達成出来る!」と明言した。

 

 この総理の発言を、とても心強く思った。岸田総理のリーダーシップにも、期待している。が、それはそうとしても、次の事実は変わらない。すなわち、「1日100万回の接種が実現したとしても、国民の大多数が追加接種を終えるまでには、あと数ヶ月かかる」ということだ。

 日本が出遅れたこの数ヶ月の間に、「不測の事態」(新たな変異株による第7波の発生等)が起きないことを、祈るばかりだ。

 あ、そろそろ、15時からの「ぶら下がり会見」に向かわないと。