2021年11月15日:パート2

 23時過ぎ。高崎の自宅からのブログ。先ほど、ノンアルコールの甘酒(生姜ブレンド)を飲んでみた。これが、スゴく美味しかった。へえ、温めてもいけるのか。

 理由は書かないが、今晩の甘酒の味は、きっと忘れない。いや、忘れないように書き残しておこう。

 テレワークの月曜日は、週末のロスを取り戻す1日になった。15時からは、県庁関係部局とのオンライン協議。知事の今後のトップセールス戦略に関する協議でも、続けて行われた新型コロナ関係部局長会議でも、中身の濃い議論が交わされた。気がつくと、17時を回っていた。

 そう、知事である自分には、小さなことで悩んだり、迷ったりしている暇など、全くない!そのことを(改めて)再認識した。

 さて、ここからは、「衆院選2021」の結果に関するブログの続編。県内5つの小選挙区の開票結果に関する知事の分析と感想を記す。先ずは群馬1区の結果を振り返ってみよう。

 群馬1区では(別添のとおり)、今回、初めて選挙区から立候補した中曽根康隆衆院議員が、次点の野党候補に大差をつけて当選を飾った。そのこと自体は、本当に良かったと思う。過去のブログでも触れたが、康隆氏は、選挙の翌日に(県庁まで)当選の挨拶に来てくれた。若いだけに、フットワークは抜群だ。

 本人に対して当選のお祝いを述べた後、(僭越ながら)次のようにアドバイスした。

 「見事な初陣の勝利、おめでとうございます!でも、油断せずに、選挙基盤を固めたほうがいい!仮にこの選挙区にも野党統一候補が擁立されていたら、互角の勝負になった公算が高い」と。

 中曽根康隆氏の得票数は110、244票。得票率は56、3%だった。単純に計算すると、野党候補が1人に絞られた場合には、「与野党伯仲」の構図になっていた可能性が大きい。ましてや、自民党現職2人が出馬するような事態になっていたら、勝敗の行方は更に混沌としていたはずだ。

 ちなみに(その①でも言及したが)、2年3ヶ月前の知事選での山本一太の群馬1区での得票数は135.680票。得票率は75.24%だった。今回の衆院選と比較して知事選の投票率が5%以上、低かったにもかかわらず、得票数は康隆氏を2万票以上、上回っている。

 加えて言うと、民主党と共産党の2人の野党候補と戦った最後の参院選でも、山本一太の群馬1区での得票率は7割を超えていた。いつも言っているように、民意で選ばれる政治家の通知表は、結局、選挙の結果しかない。選挙での得票数(得票率)こそ、その政治家の地元での「等身大の評価や人気」を測る唯一の指標なのだ。

 逆に言うと、39歳の中曽根康隆衆院議員には、それだけ大きな伸びしろがあるということでもある。今後、政治家としての実績を積み上げ、存在感を増していく中で、選挙もどんどん強くなっていくに違いない。

 実は、康隆氏のこの2年間の活動を、注意深く見守っていた。戦後の名宰相の1人に数えられるあの「中曽根康弘元首相の孫」というブランドに安住せず、究極の「志」に向けて、地道な努力を積み上げ、進化していけるタイプの政治家だと感じた。

 過去、自分は康隆氏の選挙区からの出馬に反対する急先鋒だった。県連会長としても、こうした動きにブレーキをかける役回りを担っていた。が、決して、康隆氏に個人的な恨みがあったわけではない。

 山本一太の行動の背景には、(口には出さなくても)多くの県民が共有していた「良識」や、上州人が大切にすべき「道理や筋」というものを曲げてはならないという強い思いがあった。これ以上、詳しいことは書かない。が、これだけは言っておきたい。

 もし中曽根康隆氏が、最初から、(小泉進次郎氏や福田達夫氏のように)誰もが納得するスムーズなバトンタッチの中で候補者として名乗りを上げる形になっていたとしたら、山本一太のその後の行動も、自分と康隆氏との関係も、全く違ったものになっていたかもしれない。

 正直言うと、(向こうがどう思っているかは分からないが)個人的には康隆氏のことは嫌いではない。この人のストレートな感性や行動力、前向きでさっぱりした体育会系の雰囲気等を見ていると、康隆氏が尊敬する故・中曽根康弘元総理も、「若手議員の頃は、こんな感じの方だったのかな?」と思ったりする。防衛政務官としての活躍にも、大いに期待している。

 開票日の翌日、知事応接室で会った中曽根康隆衆院議員に、こうお願いしておいた。

 「康隆さん、群馬1区の代表になったからには、ぜひ、前橋市や利根沼田地区を含む群馬県の発展のために、力を貸してくださいね!近いうちに、一度、ゆっくりご飯でも食べましょう!」

 若手議員らしい言葉が返って来た。

 「ええ、知事、もちろんです。私に出来ることは何でも一生懸命、やります!」

 あ、気がつくと午前零時を回っている。30分、運動してから布団に入る。この続きは次回のブログで。

追伸:当然のことながら、今回の衆院選(北関東比例区1位)で再選された尾身朝子衆院議員にも、心から期待している。朝子さんの類い稀な国際感覚を最大限に生かして、地域や国益に貢献する政策を1つでも多く立案、実施していただきたい。