2021年10月17日

 21時過ぎ。気がつくと、もうこんな時間になっている。熱いほうじ茶を飲みながら、本日最初のブログを書き始めた。

 本日、県内で判明した新型コロナ感染症の新規感染者は9人。伊勢崎地区、桐生地区、館林地区、県外が各2名、高崎市が1名。そのうち、感染経路不明は6名だった。感染状況は、引き続き安定している。

 お陰様で、すでに12歳以上の県民約8割の2回のワクチン接種も完了している。が、安心はしていない。引き続き、県民の皆さんに感染防止対策の徹底を求めていく。

 さて、衆議院解散後の様々な動きを目の当たりにして、改めてこう思った。

 「世の中とは、何と不条理なものだろう」と。分かっていたこととは言え、「権力闘争の権化とも言うべき政治の世界には、そもそも筋や道理などというものは、最初から存在しないのだ」と。

 いかなる場合も、勝てば官軍!大義名分なんて、後から何とでもでっち上げることが出来る。信義や理屈など、最初から期待する方が間違っている。そこにあるのは、冷徹な打算と乾いたエゴイズムだけ。26年間の政治活動の中で、嫌というほど突きつけられた政治の現実だ。

 それが分かっているからこそ、魂の中に「純の欠片」を持つ政治家でありたいと思う。時には、損得より恩義や信義を重んじる人間でありたいと願わずにはいられない。

 政治家として難しい選択を迫られた時は、常にその原点に立ち戻って、「どちらの道に行くべきか?」を考えることにしている。その意味で言うと、政治家・山本一太の行動は、意外に一貫していると自負している。

 政治家たるもの、日頃から、「いかなる逆境でも戦える準備と覚悟」を整えておかねばならない!泣き言を言ったところで、後の祭りだ。どんな世界にも、不変の鉄則がある。それは、「勝負は、覚悟のある方が勝つ」ということだ。

 明日、そのことを(改めて)3人の地元秘書に伝えたいと思う。

 自分自身も含めて、どんな人間も、どんな組織も、自らを「実力より大きく(カッコ良く)演出しようとする」傾向がある。例えば、実態以上に仕事や業績が好調であるかのように見せかけたり、周りに対して、いかにも影響力があるかのように振舞ったりする。狙いは明白。そうすることで、自分自身や自分が所属する組織の存在感を高めるためだ。

 知事になってから特に心がけているのは、(個人だろうと組織だろうと)相手の「等身大の実力」を見極める努力を常に怠らないことと、その事実を伝える「1つでも多くのチャンネル」を整備することだ。この「直滑降ブログ」が、そうしたツールの1つであることは言うまでもない。

 さあ、ここからは、「都道府県魅力度ランキング」に関する続編(その2)に突入する。

 ある知人が、10月15日の「朝日川柳」に、次のような作品が掲載されていたと教えてくれた。

 「群馬県 笑い飛ばせよ 空っ風」

 もちろん、これは魅力度ランキングのことを指している。ウィットのある傑作だ。が、空っ風が名物の群馬県の知事は、こう考えている。

 「このランキングが、実は笑い飛ばせるような内容であることを世間に知らしめた後なら、喜んで、笑い飛ばしたい!」と。

 先週の知事会見では、都道府県魅力度ランキングの結果について、「法的措置も検討する」と発言した。これが、大きな波紋を呼び起こしたようだ。

 先週の知事の会見でも、民放の2つの情報番組によるインタビュー取材でも、「法的措置とは、具体的に何を指しているのか?」「どんな点に関して法的手段を取るのか?」といった質問を受けた。

 そう言えば、群馬県知事の「法的措置発言」に関して意見を求められた法律の専門家が、早速、「この場合、名誉毀損や損害賠償で訴えるのは難しいのではないか?」みたいなコメントをしている。

 話題となった「法的措置」に関しては、次のように説明した。

 「この際、ひとつ明確にしておきたいことがあります。それは、私たち(群馬県)の目的が『この魅力度ランキングなるものが、根拠の乏しい、信頼性の低い不正確なランキングであるという事実を、県民の皆さん、国民の皆さん、そしてメディア関係者の皆さんに広く認識してもらう』ことだという点です。」

 「上記の目的を達成するために、万一、法的措置に踏み込むことが、有効な手段の1つになり得るのならば、対策として検討したいということです。まだ、そうするかどうかは、決めていません。が、少なくとも、法的な対応を取る場合に、何を狙いとすべきなのか、どんな戦略があり得るかの検討は、県庁内で始めているということです。」

 考えて見て欲しい。もし「都道府県魅力度ランキング」の信頼度が、何らかの形で、法的に争われるような構図になった際には、発行元であるブランド総合研究所は、ランキングに関するあらゆる情報を開示せざる得なくなる。

 そうやって、このランキングの問題点や信憑性が公の舞台で議論される流れを作ることが出来れば、多くの国民に、魅力度ランキングなるものの実体(正体)を知ってもらう機会になる。そうでしょう?!

 あ、お湯が沸いた。もう一杯、熱いほうじ茶を飲む。この続きは「その3」で。