2021年9月14日:パート2

 19時過ぎ。Youtube Premiumで、最新のNBCニュースを見終わった。知事のSNS誹謗中傷裁判に関する続編(その3)を終わらせてしまおう。

 この裁判で名誉毀損が認められるまでに、約1年を要した。加えて、裁判等にも相当の費用を費やすことになった。今回の経験から、ネット上の誹謗中傷対策として、「裁判等における手続きの簡素化」が不可欠であることを改めて痛感した。

 本年4月、ネット上で誹謗中傷を行った人を特定しやすくするための「プロバイダ責任制限法」の改正案が成立した。これに伴い、上記の手続きはもう少し簡略化される見込みだ。この流れは、良かったと思う。

 ただし、(残念ながら)その後も、他の人たちからの誹謗中傷は後を絶たない。A氏のリプライよりひどい書き込みも散見される。

 今後は、「こうした悪質な書き込みは相手にしない」という姿勢を改める。どう戦ったらいいかもよく分かったし、裁判手続きの簡素化も実現する見込みだ。許容出来ないレベルの根も葉もないデマや中傷に対しては、断固として立ち向かっていく。場合によっては、損害賠償請求にも踏み込む。

 本県では、「誰もがインターネットの恩恵を享受できる、安全で安心な社会」の実現を目指し、令和2年12月、「インターネット上の誹謗中傷等の被害者支援等に関する条例」を、全国に先駆けて制定した。

 条例では、誹謗中傷等に関する県民の理解を深めるため、啓発活動を行うことも規定している。知事自らが、無責任な誹謗中傷に真正面から立ち向かい、問題を解決していく姿勢を貫く。このことも、県民の方々のネット上のモラルやリテラシーを高めることに繋がると考えている。

 県民の皆さん、SNS等に何かを書き込む前に、もう一度、その発言がもたらす影響を考えてみてください!そして、万一、自分自身が被害者や行為者になってしまったと感じた時には、県が設置している「インターネット上の誹謗中傷相談窓口」にご相談ください。

追伸:先週の会見では、最後に次のような発言をした。

 「ご存知の人もいると思いますが、数年前、佐賀市のある男性が、twitterに、『お前(ある衆院議員)の頭をバットで潰してやる』と書き込む事件がありました。たちまち警察の捜査が入り、この男性は逮捕されました。」

 「もし、誰ががSNSで特定の人物の名前を挙げ、『お前にボコボコに殴ってやる』とか、『どこかでお前を襲ってやる』みたいなことを発信すれば、警察の捜査の対象となります。そんな言葉を発した途端に、たちまちアカウントを特定され、その人物は逮捕されるに違いありません。」

 「考えて見てください、例えば、『夜道に気をつけろ!』『身の回りに注意しろ!』みたいな脅し文句を使わなくても、名指しされ、攻撃された相手の中には、『暴力を振るう』と言われたのと同じくらいのショックや精神的ダメージを受ける人もいるのです。そのことを忘れないで欲しいと思います。」