2021年9月10日:パート2

 18時過ぎ。少し前に高崎の自宅に戻った。夕方から山本前橋市長、富岡高崎市長と続けて面会。ワクチン接種の加速化に関する協力をお願いした。有意義な話し合いが出来た。

 昨日、県内全域に適用されている「緊急事態措置」が、9月30日(木)まで延長されることが正式決定された。県民の皆さんには、引き続きご不便をおかけすることになる。この点は大変、申し訳なく思っているが、ぜひ、ご理解とご協力をお願いしたい。

 最悪の状況からは抜け出しつつあるものの、県内の「感染状況」並びに「医療提供体制」に関する各指標は、未だに国のステージⅣの水準を大きく超過している。特に、重症者の数が減っていない。医療現場への負担は解消されていない。

 さらに言うと、新規感染者数は減少傾向にあるものの、未だに連日、1日あたり100人前後の感染者が確認されている。過去のブログにも書いた憶えがあるが、県は、最初から「1日100人の感染者が2週間継続する事態」を「最悪の事態」と想定していた。

 そして、この最悪のシナリオを念頭に、様々な施策を実施してきた。そう考えると、現在の状況は、最初から念頭にあった「最悪の事態」から脱していないということになる。

 上記の客観的な数値に加え、今回「宣言延長」の要請に至った主な理由は、次の3点に集約される。

(1)この段階で「感染を徹底的に押さえ込んでおく」ことが極めて重要なこと。

 昨日、行われた政府の新型コロナウィルス感染症対策分科会においても、宣言解除の指針に関して、「より医療面を重視する」方向性が示された。先ほども触れたが、本県の医療提供体制は、依然として危機的な状態にある。

 加えて、感染力の強いデルタ株の影響を考えると、ちょっとした油断で「再び感染が急拡大する」可能性も否定出来ない。ようやく感染者が減少傾向に転じている。ここで、再び感染が拡大しては元も子もない。

 この時点で、出来る限り感染レベルを下げておくことが、県内の医療を守り、社会経済活動の早期再開を実現させることに繋がると考えている。

(2)北関東3県に対する一体的な対応が望ましいこと。

 感染状況を見ても、北関東3県の間に大きな差異はない。西村大臣に電話で緊急事態延長の要請を行う前に、栃木県の福田知事、茨城県の大井川知事と電話で言葉を交わした。その上で、政府に対しては、「群馬県の視点から見ると、北関東3県は一体として捉えるべきだ」と強調した。

(3)ワクチン接種が進んでいない若年層の感染リスクを下げたいと考えていること。

 県や全国的なデータによると、10代の感染者が増加している。新学期が始まって、まだ1~2週間程度しか経過していない。市中感染を十分に制御出来ていない状況の中で制限を緩めた場合、10代を中心に一気に感染が拡大してしまうリスクがある。

 児童・生徒の生命と健康、更には彼らの学びを守るという観点からも、ここは慎重に対応すべきだという結論に達した。

 以上の3点を総合的に勘案し、昨日、国に対して「措置期間の延長」を要請した。

 さあ、夕食の準備を始めないと。今晩はコロッケを食べる。