2021年9月5日

 昼12時過ぎ。高崎の自宅で、パソコンの電源を入れた。

 今月、実施される自民党総裁選は、次の日本の総理を決めるための選挙だ。「最も過酷な権力闘争」と言っても過言ではない。そして、「誰が次の日本のリーダーにになるのか?」は、群馬県にとっても、極めて重要な意味を持つ。

 その総裁選に対する知事のスタンスを決めるにあたって、「群馬県がどの候補者にどれだけお世話になって来たか?」「どなたが次の総理になれば、最も群馬県の利益に繋がるのか?」が判断の基準となるのは、自明の理だ。

 さらに言うと、群馬県の発展のために、県民(特に県内の自民党員)の方々に対して、その候補者への応援を呼びかけることも、至極、当然のことだと思っている。

 知事に就任する前、24年間に渡って自民党の国会議員を務めた。知事になった後で自民党の党籍からは離れたものの、県内約70の山本一太後援会のメンバーの中には、自民党員の方も大勢いる。

 加えて、国会議員時代から親しい自民党県議も多いし、過去2年間、知事として連携を図って来た県内の職域団体の中には、多くの自民党員を抱える組織もある。

 前回の総裁選では、菅官房長官(現総理)が、群馬の地方票(党員票)で連続してトップの得票を維持していた石破元幹事長を破った。この時は、災害対策や豚熱問題でお世話になった兄貴分の菅官房長官を応援するため、知事として前面に立った。菅総理の群馬での党員票の勝利には、大きく貢献したと自負している。

 一昨日のぶら下がり会見でも申し上げたが、この2年間、群馬県は菅総理に様々な場面で助けていただいた。「菅の兄貴」は、どんなに忙しい時も時間を作って、群馬県知事の要望に耳を傾けてくれた。だからこそ、今回も菅総理の再選のために、(微力ながら)全力で支援させていただこうと心に決めていた。

 が、その菅総理が総裁選への立候補辞退を表明した。この思いもよらぬ急展開を受けて、躊躇なく河野太郎ワクチン担当大臣への支持を明言したというのが、これまでの経緯だ。やるからには、中途半端なことはしない。少なくとも自分の守備範囲である群馬県では、河野太郎氏への支持を増やすために、あらゆる努力を尽くすつもりだ。

 なぜ、群馬県知事として河野太郎氏を応援するのか?その理由は明快だ。大きく言うと、3つある。

(1)知事としてのこの2年間、河野太郎大臣に規制改革やワクチン供給・接種の問題で、とてもお世話になっていること。菅総理と河野大臣の支援がなければ、県営のワクチン接種センターを他県に先駆けて設置することは出来なかった。何度も言うが、群馬県はこの2人に恩義がある。

(2)新型コロナ対策に関しては、国との連携が不可欠。万一、河野氏が総理になれば、政府と何でも率直に話し合えるチャンネルが出来る。政府のトップである総理とそれだけの関係を築ける知事は、恐らく(自分以外に)誰もいない。

(3)河野太郎氏は、自分にとって長年の友人(大学時代の後輩)であり、政治的盟友でもあること。米国留学時代からの目標だった総理への志を、ぜひ果たして欲しいと願っている。これは損得抜きの感情だ。

 さあ、そろそろ昼食の準備をしないと。この続きは、その2で。

追伸:午前中から午後にかけて、自民党県議団5役(星名幹事長、金井政調会長、中島総務会長、川野辺県議団長、泉沢筆頭副幹事長)に電話をかけ、河野太郎大臣への支援をお願いした。

 昨日は、青柳建設業協会会長、唐沢JA会長、須藤医師会長、村山歯科医師会長にも連絡を入れ、総裁選での河野氏への支持を呼びかけた。

 引き続き、自民党県議団、職域団体、後援会(自民党員の方々)への働きかけを強めていく。そう、選挙は「先手必勝」だ。

    <昨年は知事のウェブ番組にも出演してくれた河野大臣>