2021年7月20日

 昼12時過ぎ。知事室からのブログ。

 朝。前橋市内の病院で右肩のリハビリ治療を受けた後、県庁に出勤。午前10時から2週間ぶりの庁議に出席した。知事の冒頭挨拶は2回分の30分。新型コロナ対策を含む諸問題に関して、知事の率直な思いを伝えた。

 午前11時。山本龍前橋市長と横山勝彦市議会議長が来訪。令和4年度の前橋市の施策に関する要望を聞いた。県都である前橋市との連携は、今後も重視していく方針だ。

 13時からは政策会議。その後も重要な面会等が続く。

 さて、先週(15日)の定例会見で、県による在庫調査の結果を公表した。この調査によって、7月4日時点で国から納入されたワクチンが約125万回分であること、これに対する市町村の接種実績が全体の53、7%に当たる約67万回であることが判明した。

 加えて、市町村が把握している「実在在庫」が、38、8%に相当する約48万回分あることも確認された。

 結論から言うと、市町村が、それぞれの地域の接種を進めていく目的で準備している在庫が、国から納入したワクチン全体量の約4割程度あるということだ。

 

 ただし、(他方で)市町村において十分把握されていない在庫ワクチンも、「全体の7、5%に当る約9万回分ある」と分かった。この点に関しては、市町村にも協力を求めなければならない。県と市町村が連携して、実態を把握する必要がある。

 今回の調査で改めて明確になったのは、(言わずもがなのことではあるが)「市町村がワクチンを隠し持っているような事態ではない」という事実だ。国営又は県営の大規模接種センターと違い、市町村は希望する全ての住民に接種を呼びかけなければならない。それを考えると、必要なワクチン量を常に確保しつつ、予約を含むプロセスを慎重に進めなければならない市町村長の立場は、よく分かる。

 前回の会見でも述べたが、ワクチン接種の実施主体である市町村は、、もともと各地域の実情を踏まえた接種計画を策定していた。が、(やむを得ないこととは言え)急遽、国から接種の加速化を求められることになった。

 加えて、群馬県の場合には、知事が「11月末までの希望する全ての県民にワクチン接種を終える」という目標を早々と掲げている。各市町村が色々と難しい修正を強いられたことは、想像に難くない。

 にもかかわらず、こうした国や県の方針を受けて、県内35の市町村は、懸命にワクチン接種を進めて来てくれていた。ようやく体制が整い、接種のスピードも上がって来た矢先になって、「国からのファイザー製ワクチンの供給が減少する」という事態に遭遇したのだ。市町村長の間から、不安や不満の声が上がるのは、ある意味、当然だと捉えている。

 盟友である河野太郎ワクチン担当大臣には、国民を守るために全力を尽くしていただいている。そのことはよく知っているし、知事として、心から感謝もしている。が、(それはそうとしても)政府には、ぜひ、市町村の立場や市町村長の心情というものを、もっと理解してもらいたいと思う。

 あ、政策会議が始まる。

 

          <山本前橋市長と横山議長が来庁>