2021年6月16日:パート5

 23時過ぎ。高崎の自宅で、パソコンを起動させた。熱いほうじ茶を飲みながら、本日最後のブログを書く。

 午後15時からの定例会見では、冒頭に、エッセンシャルワーカーの方々へのワクチン接種を取り上げた。今般、群馬県は、これまでのエッセンシャルワーカー優先接種枠に加え、新たな接種対象枠を設けることにした。その方針を発表したのだ。

 この発表の際には、群馬県建設業協会の青柳会長にも、同席していただいた。ブログの末尾に添付したスライドを見て欲しい。

 優先的にワクチン接種をすべきとされている「エッセンシャルワーカー」の範囲に関して、現在、明確な定義はない。全国的には、医療、福祉、介護などの分野に従事する方々を「エッセンシャルワーカー」として位置付けている。実際、県内の各市町村においても、それぞれの基準に基づく優先的接種が始まっている。

 今回の県央接種センターの開設に際しては、様々な業界や団体から、安心・安全な社会生活に必要な優先接種に関して、多くのご要望を頂戴している。

 上記の流れを踏まえ、本県では、これまで優先枠としていた医療、福祉・介護、教育・保育、警察・消防といった分野に加え、社会インフラの維持に必要な「建設業」「エネルギー・インフラ」「公共交通」に携わる方々ついても、新たにエッセンシャルワーカーとして位置づけ、優先接種の対象とすることを決めた。

 「建設業」をエッセンシャルワーカーと位置づけるのは、全国初となる。

 より具体的に説明すると、今回、新たにエッセンシャルワーカーとして位置づけたのは、(1)災害復旧業務に当たる「建設業関係者」(2)災害時に欠かすことの出来ない電気・ガス・水道等の「インフラ関連事業者」(3)災害時に避難所等で直接住民の支援に当たる「自治体職員」だ。(こちらも、ブログ末尾のスライドを参照。)

 近年、地球温暖化の影響による台風・豪雨等、災害の増加・激甚化が、深刻な問題となっている。これに伴い、県民の安全と安心を守る「災害対応業務」の重要性が増していることは、疑う余地がない。

 この点から言うと、建設業界をはじめ、災害時に最前線で対応に当たる方々は、社会に欠かすことのできない存在、まさに「エッセンシャルワーカー」だと捉えるべきだ。自分は、そう思っている。

 日本では、これから雨が増える時期を迎える。県民の安全と安心を守るためにも、こうした方々の接種を早期に進めていきたい。

 加えて、社会インフラである、鉄道・バス・タクシーなどの「運輸・交通事業者」に関しても、対象に加えさせてもらった。

 さらに言うと、今回の決定に合わせて、医療、福祉・介護関係の事業者等に関しても、優先接種の対象を拡大することを決めた。

 先ず、「福祉・介護」の分野では、各団体等からの要望も踏まえ、新たに「はり師、きゅう師、あんまマッサージ指圧師」と「柔道整復師」を追加する。

 こうした職業の方々については、直接患者に触れて施術を行っていること、また患者の多くが高齢者であること等による「感染リスクの高さ」を考慮し、追加を決めた。

 更に「医療」の分野に関して言うと、「医学部生」の接種は進んでいるものの、「看護学生」ついては、実習先の医療機関での手続きが必要なことから、接種が進みにくい状況だった。

 医療従事者の優先接種が進む中で、ワクチン未接種の看護学生が、病院での実習を受け入れてもらえない等の事例も発生している。そうした事情も鑑み、今回、県央センターで積極的に受入を行うこととした。

 上述した方々の接種については、今後、職域団体や市町村等と連携しつつ、既に進めている優先枠の方々への接種の状況も見ながら、順次、接種を行なっていきたいと考えている。

 さあ、運動もやったし、ワクチン関連の資料も読んだ。熱いお風呂に浸かって、早めに布団に入る。