2021年5月16日:パート4

 間もなく午前零時。熱いお風呂に入る前に、本日最後のブログを書く。

 前回(一昨日)の記者会見で、変異株の脅威を強調した。「変異株の急増」という事態に直面したことで、「新型コロナとの戦いが新しい局面に入った」とも。

 その上で、県民の方々に特に注意していただきたい7つの事例を記しておく。今回のブログでは、その内容をお伝えしたい。ブログの末尾に添付したスライドを見て欲しい。

 1点目は「バーベキュー」だ。たとえ家族や親しい友人であっても、大人数での会食には、高い感染リスクが伴う。「屋外なら大丈夫だ」と思い込んでいる方もいるかもしれないが、普段から一緒にいない人との飲食や、マスクを外しての飲食は屋外でも危険だと考えていただきたい。

 一昨日、保健所長会議を開いた。その中で、5月の大型連休に、県外からの帰省者や来訪者と、バーべーキューを行い、感染したという事例も紹介されていた。

 2点目が「友人とのカラオケ」だ。カラオケは密閉空間になりやすく、飛沫が多く飛ぶ。昼夜にかかわらず、各地で感染事例が見受けられる。不要不急の外出自粛を求めている中でもあり、今、本当に必要な交流なのかを、慎重に考えていただきたいと思う。

 3点目が「職場でのランチ」だ。たとえ、いつも一緒に過ごしている同僚であっても、感染力の強まっている変異株が流行している今、これまでの対策では、感染を防ぎ切れない可能性がある。

 この点に関しては、(1)ランチは1人で行く(2)対面で座らない(3)会話はしない(4)食事が済んだらすぐに席を離れる等〜の対策の見直しをお願いしたい。

 さらに言うと、企業においても、昼12時から一斉に昼休みとするのではなく、時間をずらすなど、労務管理の工夫もお願いしたいと考えている。

 実際、県内には、製造業を営む事業所が多くある。製造ラインの関係で一斉に昼休みとする事業所も多いはずだ。

 しかしながら、同じ時間に、同じ場所で一斉にランチをすることがクラスター発生の原因となっている事例が散見される。出勤時間や休憩時間をずらすなど、勤務形態のより一層の工夫をお願いしたい。

 4点目が、「体調不良時の出勤・登校」だ。発熱だけが新型コロナの症状ではない。熱が無いから大丈夫だと自己判断するのではなく、少しでも異変を感じたら、休むかテレワークに切り替えていただきたい。

 長崎県の調査では、「病院に行くほどではない」「ちょっと具合が悪い」というような軽い症状がある人のうち、10%程度の人が、仕事又は勉強で外に出ているということが分かっている。労務管理の観点からも、見直しをお願いしたい。

 5点目が、「マスクなしの井戸端会議」だ。気温が上昇し、マスクを着用していると息苦しさを感じる季節になって来た。しかしながら、たとえ屋外でも、短時間であっても、マスクを外しての会話を控えるよう、十分な注意をお願いしたいと思う。

 6点目は、「飲食を伴う友人との遊興」だ。ゴルフや登山といったアウトドアでの活動であっても、飲食やドライブといったハイリスクな行為が付きものだ。特に、着替えの場面では、マスクなしの会話になりやすい。前述のとおり、不要不急の外出自粛を求めている状況だ。こうした活動に関しても、慎重な検討をお願いしたい。

 7点目は、「屋外での飲み会」だ。感染力の強い変異株が広がる中では、これもハイリスクな行為であることは間違いない。特に、公園や路上など、屋外なら大丈夫だと思い込んでいる方々が一定数いるようだ。この点についても、ぜひ、認識を改めていただきたい。

 以上、「まん延防止等重点措置」が始まる中で、特に注意していただきたい行為の具体的な例を紹介させてもらった。県民の皆さんには、「これくらいなら大丈夫だろう」という意識を改めていただくことを、改めてお願いしたい。変異株の市中感染を防ぐために、警戒の意識を最高レベルに引き上げていただきたいのだ。

 ここまでの段階に至っては、手洗いや換気の徹底、3密だけではなく、2密や1密も可能な限り回避する必要がある。県民の皆さん、今一度、「新しい生活様式」の再点検をしていただくよう、重ねてお願い申し上げます。

 さあ、熱いお風呂に浸かって、そのまま布団に入る。おやすみなさい。