2021年5月9日:パート2

 夕方。高崎駅の周辺を30分ほど視察。歩いて自宅に戻った。

 いつもは、最も人が集まりやすい(?)13時前後に視察を行う。が、今日は15時頃の状況を確認した。日曜日ということもあり、(先週末よりは少ないものの)昨日より人流が増えていた。やはり若者が中心だ。

 市内の店舗は、どこも「しっかりと感染対策をやっている」ように見える。ある大手家電メーカーの売り場では、レジの店員がマスクの上にフェイスマクスまで付けて、お客様の対応にあたっていた。事業者側も、懸命の努力を続けているのだ。

 13時過ぎ。武藤健康福祉部長から、報告の電話を受けた。本日、県内で判明した新型コロナの新規感染者は89名。伊勢崎地区が26名、高崎市が19名、太田地区が11名だった。感染経路不明は4割。変異株も新たに2名、確認された。年代別では、相変わらず20代〜30代(46%)が多い。

 昨晩、内閣府のコロナ対策を取材している某記者から、メールをもらった。「群馬県は全国の中でも、県の現地調査に基づくコロナ認定店制度など、独自の先駆的な取り組みを、先手先手で打ち出していると感じる」という内容だった。とても心強い激励のメッセージだった。(感謝)

 それでも、今回の感染第4波を上手く制御出来ていない。感染力の強い(?)変異株が広まっている影響なのか?!それとも、(これは全国的な問題だと思うが)県民の方々の間に、長期間に渡る対策の疲れ(気の緩み)が出ているせいなのだろうか?!


 群馬県内の感染の中心は、数週間前(?)から、県内で最も人口の多い4つの地域(前橋市、高崎市、伊勢崎市、太田市)に移行している。文化や生活習慣の違いによる感染拡大が、再び増えつつあるのは要注意だ。

 山本前橋市長も、富岡高崎市長も、臂伊勢崎市長も、清水大田市長も、それぞれの地域の実情を踏まえた感染防止対策を打ち出している。知事とも頻繁に連絡を取り合っているこの4人の市長は、間違いなく全力を尽くしている。対策の手を緩めている地域など、あるはずがない。

 

 にもかかわらず、(前述したように)、新規感染者の増加を食い止められていない。様々なデータを眺めながら、「どんな対応すれば、最も効果が上がるのか?」を考え続けている。


 県民への不要不急の外出自粛要請に加え、昨日からは飲食店等の時短も始まった。対策の効果が発現するまでには、ある程度の時間がかかる。ピークが続く間は、耐え抜くしかない。が、あらゆる手段を駆使して、感染拡大を食い止め、新規感染者の数を減らさなければならない。

 このままの状態が続くと、(そうでなくてもギリギリの状態で踏ん張っている)各地の保健所スタッフが、感染経路を十分に追跡出来なくなってしまう。何より、県が、国や市町村と連携して「必ず感染拡大を抑えてくれる」と信じつつ、最前線でコロナウイルスと戦ってくれている医療関係者の方々に、申し訳が立たない。

 

 感染拡大を抑えられなければ、時短要請を含む経済活動制限措置を解除出来ない。そうなると、時短に協力をいただいている事業者の人たちの苦悩も、深まるばかりだ。

 

追伸:なぜ、毎日、睡眠時間を削っても、ブログを書き続けているのか?理由は極めてシンプル。それは、「このブログが大勢の人たちに読まれている」(=知事の考え方を伝えるための有効なツールになっている)と確信しているからだ。

 実は視聴率が低い(身内にしか届いていない)メッセージを、頻繁にSNSやブログに掲載して、実力以上の影響力があるかのような自己陶酔(勘違い)に陥ることを、「ネット発信病」と呼ぶ。自分の場合は、それとは全く違う。

 細かいことは書かないが、県内での様々な反応、メディア関係者からの頻繁な問い合わせ、ブログランキングの実績等を冷静に分析した上で、「知事としての有効な発信手段になっている」と判断しているのだ。

 政治家のブログは「独白録」ではない。事実関係を捻じ曲げるようなことはしないが、常に「誰にどんなメッセージを届けたいのか?」等を考えつつ、戦略的に言霊を放っている。

 ブログの内容に限らず、周りの人たちの意見には、常に耳を傾けるようにしている。が、このブログで(最終的に)「何をどう発信するのか?」は自分で決める。そして(どんな反響があろうと)自身で責任を取る。当たり前の原則だ。