2021年4月11日

 夕方。高崎の自宅にいる。少し前に、武藤健康福祉部長から電話があった。本日、県内で確認された新規感染者数は14名。再び、20人未満まで下がった。が、週末で全体の検査数が減っているせいかもしれない。高止まりの傾向は変わっていないと見るべきだ。

 大阪はもちろん、東京を含む首都圏でも、変異株による感染の割合が高まっている。群馬県も早晩、同じ状況になると考えておいたほうがいい。

 何度も言っているように、「緊急事態宣言」は最後の手段だ。知事だからこそ、実態がよく分かる。地域経済への負の影響は、皆が思っているよりずっと深刻なのだ。

 「まん延防止等重点措置」も同じだと思う。今回、政府が重点措置の適用を決めた3都府県(合計で6都府県)の知事にとっても、苦渋の決断だったに違いない。

 そりゃあ、そうだろう。どの知事も、地域経済を悪化させる副作措置の適用は「出来る限り回避したい」と考えているに決まっている。そもそも、「まん延防止等重点措置」を発令したからと言って、感染拡大に歯止めをかけられるとは限らない。ましてや、解除された緊急事態宣言でさえ、感染防止の効果が薄れていると指摘されていたくらいなのだ。

 県内でも、ある程度のリバウンドは覚悟しつつ、対応を考えていく必要がありそうだ。来週の庁議では幹部職員に対して、翌日(?)の定例会見では県民に対して、この段階における知事としての方針(考え方)を、明確に伝えておく必要がありそうだ。

 昼過ぎ。武見敬三参院議員と久々に電話で話をした。とても大事な報告を忘れていたことに気がついた。武見先生、本当に申し訳ありませんでした。最近、うっかりしていて、お詫びをすることが多くなった。これも一種の老化現象だろうか?(ため息)

 自民党厚労族のリーダーの1人である武見氏と、新型コロナ感染症の現状と展望、政府与党の雰囲気、衆院選の解散時期等、政策や政局全般について意見交換した。とても勉強になった。

 「4月初めの時点で、大阪や兵庫では、すでに約7割の感染が変異株によって引き起こされていた」「5月初めには、首都圏でも新規陽性者の7割が変異株による感染に変わっている」という厚労省の分析が正しいとすれば、全国の感染状況は、(一時的には)これまでで最悪の状態に陥ることを想定しておくべきだ。

 だからと言って、何もしないで縮こまるだけでは、状況は全く改善しない。住民も地域も活力を失ってしまう。感染の再拡大を防ぐためのあらゆる対策を講じつつも、地域経済を動かす最大限の努力を続けていく。これ以外の道はない。

 全体の状況を改善するワクチンというゲームチェンジャーが広がるまでは、オール群馬でこの持久戦を耐え抜かなければならない。来週の会見では、そのことを改めて発信する。

 さあ、太田市に向かう前に、今日の運動を済ませてしまおう。