2021年4月2日:パート4

 22時過ぎ。少し前にソファーの上で意識を取り戻した。2度とソファーでは眠らないと決めていたのに。(反省)濃い目の紅茶で頭をシャキッとさせてから、大事なブログに取りかかる。

 本日の17時。国の機関による最終検査の結果が出た。群馬県内(前橋市内)の農場で、2件目の豚熱(CSF)の発生が確認された。昨年9月26日以来のことだ。

 養豚業は群馬県の主力産業だ。知事就任以来、(市町村等とも連携しつつ)豚熱対策には、全力で取り組んで来た。

 例えば、飼養豚へのワクチン接種に関しては、知事自身から農水大臣に要望を伝えた。国に対して、接種制度の見直しを精力的に働きかけて来た。

 その結果、野上農水大臣の英断で、民間獣医師による接種が可能となった。これを受けて、本県では昨年11月から、月2回以上の接種体制を(全国に先駆けて)いち早く構築している。
 
 加えて、国の交付金や県の補正予算を活用し、農場での防鳥ネットの整備支援等の対策を講じると同時に、県内農場の飼養衛生管理徹底のため、継続的な点検・指導も実施していた。

 こうした考え得る限りの対策を、先手先手で打ち出し、万全を期してきたつもりだ。にもかかわらず、2件目となる豚熱の発生を防げなかった。まさに痛恨の極みとしか言いようがない。

 農家の方々の日頃の大変な努力を考えると、胸が痛む。知事として、県民の皆さんに申し訳ない気持ちで一杯だ。昨晩の深夜、農政部長から県の検査結果を電話で聞いた後は、(悔しくて)一睡も出来なかった。

 しかしながら、発生してしまった以上は、これ以上の感染拡大を防ぐための対策を、冷静かつ迅速に講じていくしかない。新型コロナ対策にも力を注ぎつつ、こちらの事態にも、しっかりと対応していく。早速、明日の土曜日から、必要な作業に着手する。

追伸:今回、殺処分が必要な頭数は約1万頭。昨年9月の第1例目は約5,800頭だった。他県の事例を見ても、1度に1万頭を超える事案はない。つまり、今回のケースは、国内最大規模のものということになる。

 そのため、総力戦を展開する必要がある。県庁が一丸となって取り組むことはもちろん、市町村や国、さらには近県を含めた協力体制を構築しなければならない。