2021年3月3日:パート2

 20時過ぎ。高崎の自宅で夕食を済ませた。熱いミルクティーを飲みながら、某大臣に携帯メールを送信し、政治関係者と情報交換し、地元秘書から地域の情勢を聞いた。

 「全力疾走知事」だもの。政策も政局も、常に全力でやる。

 ブログの冒頭は、新型コロナの現状報告。本日の県内新規感染者は17名。最多は伊勢崎地区の5名。経路不明が3割。40〜50代が最多の4割。60代以上は2割だった。1日当たりの新規感染者数20人未満、病床稼働率2割台という目標は、引き続きクリアしている状態だ。

 先週、NHKのニュースで、「入院待機者ゼロ」を達成している東京都墨田区の取り組みが紹介されていた。回復した感染者が転院する仕組みを整え、新型コロナ患者用の病床を確保し、滞りなく陽性者が入院出来るようにしているとのことだった。

 「待機者ゼロは。素晴らしい。群馬県としても、この取り組みはぜひ参考にしたい。」

 そう思って、担当課から墨田区に連絡を取ってもらった。その結果、入院先が決まっていたり、自宅療養の方針さえ決まっていれば、入院待機ゼロとして扱っているということが分かった。

 「なるほど。墨田区の転院調整の手法は、群馬県でも2月初めに議会で承認を得た補正予算の中に盛り込んでいる。が、学ぶべき点もあるな」と感じつつも、思わず、こう呟いてしまった。

 「墨田区と同じ考え方を当てはめるとすれば、群馬県も(かなり前から)『入院待機者ゼロ』を実現していることになる」と。

 群馬県の場合、新型コロナ感染者が判明すると、保健所が体調を確認し、医師が「その人の入院が必要かどうか?」を判断する。入院が必要と判断されれば、支度を調えもらい、早急に入院していただくことになる。

 新型コロナ向け病床稼働率が6割を超えていた時期でさえ(現在は2割台)、感染した方の入院先は、かなりスムーズに決まっていた。これまで一貫して、「遅くとも翌日には入院出来る状態」を維持している。これは、健康福祉部の努力と県内医療機関関係者の方々の協力のお陰に他ならない。

 群馬県は、毎日、18時時点での「入院調整中」の方々の人数を発表している。この数字(ここのところ30名前後)には、陽性が判明したばかりで医師による入院の必要性に関する判断がなされていない人、その日に支度を整えて翌日入院する人、症状が軽く年齢も若いので宿泊療養施設に入ってもらう予定の人などが含まれている。

 ちなみに、群馬県においては、基本的に「感染が判明した方々に自宅療養をお願いする」という考え方はない。実際、群馬県が発表している新型コロナに関する数字の中に、「自宅療養中」という欄はない。

 知事として、常に「出来るだけ正確な実態を県民の皆さんに伝える」ことを心がけている。だからこそ、入院調整中の感染者数は0人にはならないのだ。しかしながら、(もう一度言うが)墨田区の基準を当てはめると、群馬県でも「入院待機者ゼロ」の状況が続いているということになる。

 その意味で言うと、医療関係者との丁寧な協議を通じて「現実的に稼働可能な病床数」を発表している群馬県の「病床稼働率」は、かなり正確だと言っていい。群馬県庁が「出来る限り正直な数値」を県民の方々に公表していることは、ぜひ分かっていただきたいと思っている。

 墨田区の人口は約26万人。対して、群馬県の人口は約194万人だ。墨田区の7倍以上の人口がある群馬県が、墨田区を同じ成果を上げているとしたら、群馬も「相当に頑張っている」ということだ。そう言っても叱られないでしょう?!

 過去には、深刻な感染拡大が続いた時期もあった。今後もどんな展開があるかは予想出来ない。が、少なくともこれまで、群馬県で「入院が必要な方が、速やかに入院出来ない」(=何日間も自宅待機を余儀なくされる)という問題は起きていない。

 県民の皆さん、この点は、ぜひご安心をいただきたいと思います。

 さあ、運動の時間だ。今晩もアスリート並みの「肩甲骨」を動かさないと。