2021年2月22日:パート2

 22時。高崎の自宅にいる。熱い紅茶を飲みながら、本日2本目のブログを書き始めた。

 本日、県内で確認された新型コロナの新規感染者は6名。今回、営業時間短縮要請の解除を見送った伊勢崎市が1人、大泉町は0人だった。このままの状況が続けば、この2地域に関しても、1週間後に時短要請を外せるかもしれない。最後までよく推移を見極めた上で判断する。

 生まれ故郷である群馬県については、日本全体がいわゆる「感染第3波」に襲われた後、国による緊急事態宣言地域に指定されることなく、全県に独自の緊急事態宣言を発令することもなく、何とか新規感染者を1桁台まで引き下げることが出来た。繰り返すが、そのことには大きな意味があったと思う。全ては、県民の皆さん1人1人のご理解とご協力のお陰だ。(感謝)

 しかしながら、過去のブログで何度も言及しているように、1日あたりの新規感染者を1桁台(10人未満)にするのは、極めて難しい。群馬県では、日々の新規感染者数を「20人未満」に抑えることを目標に掲げた。

 新規感染者を減らし、かつ病床数を増やすことで、県内の病床稼働率2割(現時点では27%)を達成する。この状態をキープする中で、地域の経済活動を回していくというのが、知事の基本戦略だ。

 この点に関して、県民の方々に、ぜひ分かっていただきたいことがある。それは、経済活動の制限措置(外出自粛や時短の要請)を解除すれば、(一時的に?)再び感染者の数は増えるという事実だ。「新規感染者数20人未満」の実現には全力を尽くすものの、時には、30人、40人の感染者が出ることもあるだろう。

 が、(いつも言っているように)日々の数字には一喜一憂しない。県内の医療提供体制さえ予定どおりに強化しておけば、多少の感染再拡大が発生しても、いちいち動揺する必要はないからだ。1日の新規感染者が連日、20名を超える状態になったとしても、十分、対応出来る。

 もちろん、感染者の増加を手をこまねいて見ているようなことはしない。毎日、高いレベルの陽性者数が続くような場合は、新規感染者を減らすための様々な対策を打つ。加えて、どうしても感染の急拡大が止まらない場合には、いったんは解除した時短要請を含む経済活動制限措置を再び実施せざる得ない。県民の健康と生命を守るためだ。

 当面の間、私たちは、上述したような「行きつ戻りつのサイクルを繰り返しながら、その都度、最良の選択肢を模索する」という不愉快な現実と向き合わねばならなくなる可能性が高い。

 そのことを踏まえつつ、この苦しくて、面倒なプロセスの中で、県内の過去の事例から学び、知見を積み重ね、感染対策を進化させながら、本当の意味で「ウイルスと共生する」(=感染防止と経済活動の両立を図る)状況を作り出していく。それが、今後、私たちが踏み越えていかねばならない道だ。自分はそう考えている。

 え?もちろん、新型コロナウイルスのワクチン接種は、大きな「ゲームチェンジャー」(切り札)になり得る。が、ワクチン接種が効果を表すまで、縮こまって身を潜めているわけにはいかない。そんなことをしたら、地域経済が終わってしまう。県民の暮らしは崩壊する。

 そもそも、現段階では、都道府県が「いつまでに、どのくらいのワクチンを入手出来るか?」が明確になっていないのだ。経済活動の正常化に向けて、どこかで新たな1歩を踏み出す勇気を持たねばならない。

 今後、このブログに綴った知事の考え方、群馬県の基本方針を、あらゆる場面(議会の答弁、記者会見、ブログやSNSでの発信等)を通じて県民の方々に伝え、理解を得たいと思っている。そのためにも、(引き続き)実際に稼働可能な病床数、ウソのない入院待ち感染者数を含む「出来るだけ正確な情報」を県民に提供することが不可欠だ。

追伸:報道によると、大阪、兵庫、京都の3府県知事が、明日、国に対して緊急事態宣言の解除要請を行うとのこと。当然だと思う。地域経済に日々、深刻なダメージを与え続けている緊急事態宣言の継続を望む知事なんて、いるはずがないもの。

  <星名、福重両県議が来訪。渋川市内の飲食業界関係者の署名簿を受け取る>

 

<2月25日(木)の直滑降ストリームで新井雅博 藤岡市長と対談>


https://youtu.be/35e0B1i0Frs