2021年1月4日:パート3

 20時過ぎ。夕食後のハーブティーを飲みながら、徒然なるままに文章を書き始めた。

 報道によると、今晩、行われた1都3県の知事によるテレビ会議で、この地域の今後の自粛要請や時短要請に関する共通の方針を話し合ったとのこと。首都圏のこの4人の知事が協調して新型コロナ対策を進めるのは、(様々な意味で)理に適っていると思う。

 さて、ここからは前回のブログの続編。国会議員時代、自民党のクールジャパン戦略特命委員長を3年間、やらせてもらった。若い頃から、漫画やアニメを含む様々なコンテンツに関心を持っていた自称「永田町のコンテンツ研究家」としては、適材適所の人事だったと自負している。

 さすがに「オタク」と呼ばれるほどの領域には達していないと思うものの、漫画やアニメから、映画、格闘技、音楽に至るまで、幅広い分野における多量の不必要(?)な知識の蓄積がある。特に少年漫画に関しては、かなり詳しいほうだと思う。漫画やアニメについての知識は、政治家の中でもトップクラスだろう。

 ちなみに、最近、最も興味を持っているのは米国の情勢。毎晩、睡眠時間を削って、NBC、MSNBC、CNNの最新ニュースはもちろん、いわゆるニュースショーの司会者であると同時に、米国社会のオピニオンリーダーとしても大きな影響力を持つスティーブン・コルベアやトレバー・ノアのニュースショーも必死で見まくっている。米国を知ることは、世界を知ることなのだ。

 こうした「ニュース番組サーフィン」は、世界における新型コロナ感染の最新情勢、米国の政治・経済状況を把握するためにも、錆びれてしまった英語力(もともと大したことないけど)を鍛え直すためにも、スゴく役に立っている。問題は、睡眠負債が解消出来ないことだ。(ふう)

 加えて言うと、米国全体の情勢と同じくらい注目しているのが、世界のボクシング界の最新動向だ。先日も、友人に主要4団体(WBA、WBC、IBF、WBO)の違いを説明した。

 ボクシングと言えば、昨日、WBC世界ライト級暫定王座決定戦で、気鋭のスターボクサーであるライアン・ガルシア(米国)が、強豪のルーク・キャンベル(英国)にKO勝ちした。スター揃いのライト級から、益々、目が離せなくなった。

 ここまで書いて、あることが頭を過ぎった。今から3年(?)ほど前、週刊少年ジャンプの元編集長と会食する機会があった。漫画の将来について意見を交わした。スゴく楽しくて、有意義な時間だった。

 その際、ジャンプ誌上ですでに連載が始まっていた(人気急上昇中の)「鬼滅の刃」や「約束のネバーランド」のことも話題に上った。元編集長に、「『鬼滅の刃』は、必ずアニメ化されると信じている」と水を向けてみたが、それについては何の返事も無かった。が、今、振り返ってみると、すでにアニメ化の計画が本格的に進んでいたに違いない。

 ちなみに、このブログに最初に「鬼滅の刃」が登場するのは、2017年の11月。連載開始の1年後、アニメ化の1年半前だ。実は、2016年11月の連載直後から注目していた漫画だった。大正時代という舞台設定と兄弟の絆というテーマが、何となく今の時代にマッチしていると感じたからだ。

 ついでに言っておくと、昨年12月にアニメ化が発表された漫画「チェンソーマン」(2018年12月に連載開始)も、2019年1月末のブログで言及されている。

 どうでもいいことだけど、昔から「アニメ化される漫画」って、直感的に分かる。例えば、月刊少年マガジンに連載された「四月は君の嘘」も、「ボールルームへようこそ」も、早い時期からアニメになることを予想していた。

 上述した漫画関係者との会食の中では、漫画とアニメの比較についても議論した。2人の漫画のプロに、こんな話をしたのを憶えている。

 「これまでアニメ化された漫画を振り返ってみると、大きく言って、3つのケースに分けられますよね。アニメが原作の漫画に及ばない場合、漫画もアニメも素晴らしい場合、そしてアニメが漫画を超える場合です。」

 「例えば、鉄腕アトムとか、明日のジョーとか、NARUTOなんかは、原作の漫画もアニメも両方、シビれました。人気アニメって、主題歌や挿入歌が時代を超える名曲になったりもしますよね。逆に、「00」とか「00」なんかは、アニメの質が酷かった。あれには、ガッカリしました。(苦笑)」

 「私が思うに、『鬼滅の刃』の場合、アニメ化されれば、アニメが原作を超える可能性があると思います。もちろん、吾峠呼世晴さんの画風はとても魅力があると思いますが、アニメになったら、やや雑になりがちな戦闘シーンなんかが、洗練された映像になる。考えただけでも、ワクワクしますね。」

 ある作品の連載が長く続く中で、作者(漫画家)の画力や作風が変化していくことの面白さについても、熱く語った記憶がある。

 「尾田栄一郎さんの『ワンピース』でも、初期の頃の画風と今の画風は随分、違う。でも、両方ともいいんですよね。短期間で最も進化したなと思ったのは、あの池上遼一さん。1972年(?)に黄金期の少年マガジンに連載された『ひとりぼっちのリン』と数年後に少年サンデーに登場した『男組』では、絵が全然、違っていました。」

 「懐かしいなあ。『男組』の最終回、主人公の流全次郎(ながれ ぜんじろう)が、宿敵である神竜剛次(じんりゅう ごうじ)を、必殺技の猛虎硬爬山(もうここうはざん)で倒すシーンを読んだのは、高校3年生の時でした。」

 会話はとても盛り上がった。夕食の途中で、元編集長が、(お世辞半分だと思うが)こう呟いた。

 「山本さんて、本当に漫画が好きなんですね。豊富な知識には、ちょっと驚きました」と。

 そんな自分が、「自民党クールジャパン戦略特命委員長」なるものを務めていた2年ちょっと(?)前に、ある主要メディアのBS討論番組に生出演した。日本のクールジャパン戦略に関する議論だった。ゲストは、自分とクージャパン政策に批判的な若手有識者だった。

 ここからが失敗談の始まりだ。少し休憩してから、その③(本題)に入る。