2020年11月25日:パート3

 22時過ぎ。熱い紅茶を飲みながら、ブログを書き始めた。知事になってから、よくこう思う。「1日が48時間あったらいいのに」と。

 本日、県内で判明した新規感染者は18名。相当数(?)の感染経路は追跡出来ている模様だが、厳しい数字だ。全体の数値が「警戒度を引き上げる基準」に近づきつつある。

 知事としては、かなり苦しい局面。が、ここが最後の踏ん張りどころだ。県民の皆さん、重ねて新しい生活様式の徹底にご協力をお願いします。

 さて、13時30分からの定例記者会見は長丁場だった。最新の感染状況等を報告した後、県有10施設の見直しに関する県の方針を説明した。今日、第1弾として取り上げたのは、前橋市の県民会館だ。

 県の中間報告において、「前橋の県民会館については、『県有施設としては廃止も含めて検討する」とした」理由を詳細に解説した。

 そこには、(過去のブログでも触れたように)「一般の県民の方々に直接、知事の考え方を伝えると同時に、マスコミ関係者にも、正確な事実関係や県の方針を理解してもらう」という狙いがあった。

 集まった記者たちから、県民会館の存廃に関して、多くの質問が出た。改めて、様々な問題点や課題が浮き彫りになった。会見で取り上げたのは正解だったと思う。このブログでも、近く連載を始める。県の方針を丁寧に説明していきたい。

 16時。群馬大学GFL(Global Frontier Leader)コースの第2回オンライン特別講義がスタート。今回も大勢の学生が参加してくれた。この講座には、特に優秀な学生たちが集まっていると聞いた。実際、今回も質問のレベルの高さに感動。やっぱり、群馬大学の学生は優秀だ。

 18時。前橋市内の会合へ。県議会にも「本音で議論を交わせる」真の同志がいる。知事として、こんなに心強いことはない。

 さて、ここからは、昨日(24日)のブログの続編。先週(21日)の知事会見では、感染急増を受けた当面の対策として、次の3点を挙げた。

(1)飲食店を中心とした事業者に対するさらなる注意喚起。
(2)感染リスクが高まる“5つの場面”の回避の徹底。
(3)県民や事業者への、あらゆるルートからの広報や注意喚起。

 先ずは、(1)の「飲食店を中心とした事業者に対するさらなる注意喚起」から説明する。

  Go To Eatキャンペーンの人数制限が全国的な議論となっている。そうした流れを踏まえ、群馬県でも、県民の飲食店利用の実態等に関する分析を進めている。その結果、飲食や会食が感染の原因になっていると疑われる事例もあることが判明した。

  この分析結果を受けて、県では、飲食業組合などの業界団体や各経済団体への「改めて注意喚起を促すための文書」を、20日(金)に発出した。この文書を通じて、業界で定めるガイドラインの遵守徹底、国の接触確認アプリ「COCOA」の推奨、ストップコロナ!対策認定制度への積極的な申請及びその活用等を強くお願いしている。

  特に、県の「ストップコロナ!対策認定制度」は、現地調査を盛り込むなど、他の自治体と比較しても実効性の高い制度になっている。現在、約3500店が認定されているが、まだまだ足りないという認識だ。

  ただし、依頼の文書を発送するだけでは、実効性を確保することが難しい。そこで、県内の飲食店を直接訪問することにした。具体的には、居酒屋、スナック、焼き肉店、レストランなどを想定している。市町村や経済団体とも連携し、産業経済部の総力を挙げて、1店でも多くの店舗を訪問する予定だ。直接協力を呼びかけることが重要だと考えている。

 加えて、ダイレクトメールによるアプローチも検討中だ。

 あ、そろそろ運動しないと、6時間睡眠を確保出来ない。次回のブログでは、(2)の「感染リクスが高まる5つの場面回避の徹底」について説明する。