2020年10月19日
夕方。熱い紅茶を飲みながら、パソコンのキーボードを叩いている。
右肩と右腕を痛めても、運動する方法はある。マシンを使った筋トレは当分、休むことにした。が、昨晩から、インナーマッスルを鍛える運動に切り替えた。ストレッチは、初心者のヨガに変更。ずっと興味を持っていたヨガを実践するいい機会だ。
何れにせよ、身体機能を維持する挑戦は生涯、続く。焦らずにやろう。こちらも長期戦だ。
さて、先週の定例会見で質問の出た「都道府県魅力度ランキング」に関するブログの続編(その④)を書いてしまおう。
「調査の方法にも、分析の手法にも問題点の多いこのランキングを、毎年、メディアの人たちがこんなに大きく報道する。このことに、知事として強い違和感を覚えている」と前置きした上で、このランキングを「おかしい」と感じる具体的な理由を説明した。
「先ず、ネット上で約3万人を調査しているということですが、これが1000の市区町村と47都道府県を分析するために十分なサンプル数なのか、大いに疑問です。例えば、このランキングでは、1人の回答者が20の地域について回答する方式を取っています。が、そうなると、(結果として)地域ごとの回答者は平均で約599人に過ぎないということになります。」
「そもそも、このランキングの数字は、ネット調査に基づいています。当然、普段からネットを使いこなしている人たち(世代)に回答が偏りがちになります。その意味では、この魅力度ランキングが、全世代の意見をきちんと反映しているとは言い難い気がします。」
感情を抑えつつ、こう続けた。
「さらに言わせてもらうと、このランキングでは、『とても魅力的』を100点、『やや魅力的』を50点としています。一方で、『どちらでもない』、『あまり魅力的でない』、『全く魅力的でない』を全て0点としています。『どちらでもない』を0点にすることで、極端な結果を出そうとしているように思えます。」
以前から気になっていた点にも言及した。
「ご存知だと思いますが、このランキングの調査結果を分析するためには、レポートを7万4千円で購入する必要があります。が、こうしたデータこそ、オープンソースで公開すべきではないでしょうか?!この点にも違和感があります。というか、このランキングをめぐるビジネスモデル(?)自体に疑問を感じています。」
こんなふうに締めくくった。
「何れにせよ、この『都道府県魅力度ランキング』の内容を検証する知事直属のチームを、早急に立ち上げたいと考えています。統計の専門家等のご意見も伺いつつ、このランキングの調査手法やデータ収集の方法等を分析し、問題点を洗い出します。こうした作業を通じて、群馬県として、今回の結果にしっかりと反論させていただく所存です。」
ただし、次のような言葉を付け加えることも、忘れなかった。
「それはともかく、このランキングの個々のデータを研究・検証する中で、群馬県の課題や弱点が見えてくることもあるかもしれません。そうした点は、今後の県の情報戦略等に反映させていきたいとも思っています。」
あ、お湯が沸いた。もう一杯、熱い紅茶を飲む。
追伸:このシリーズは、まだまだ続く。ちっちゃな「発信装置」でも、正しいメッセージを発信し続けていれば、必ず誰かにキャッチされる。覚悟のある言霊は、きっと物事を動かす。世の中とは、そういうものだ。