2020年10月15日:パート2
 

 23時30分。高崎の自宅でパソコンを開いた。

 本日の県内の新型コロナ検査件数は205件。陽性が確認されたのは1名だった。あと1週間、この傾向が続けば、感染はかなり落ち着くかもしれない。

 午前中は、高崎市内で行われた某有力経済人のお別れの会に参列。そこから、県庁に出勤した。

 15時から知事の定例会見。昨日の野上浩太郎農水大臣とのオンライン会談の内容について報告した。次のように話した。

 「豚熱対策の強化については、先週の記者会見で3つの重点対策を発表させていただきました。具体的には、養豚場の周辺を中心とした野生イノシシの重点捕獲、豚舎に侵入させないための一斉点検と防鳥ネット等の設置支援、豚に感染させないためのワクチン接種の仕組みの改正です。」

 「この、3点目のワクチン接種については、これまでも国に要望しておりましたが、昨日、野上農林水産大臣とオンラインで会談を行い、私からも大臣に直接、改めて強くお願いをいたしました。」

 「(このブログの末尾にも添付した)スライドをご覧ください。今回の事例では、疫学調査チームの調査により、人や野生動物の出入りを介して子豚がウイルスに感染した可能性が指摘されています。」

 「言うまでもなく、飼養衛生管理基準を遵守することが、ウイルスを侵入させないための大前提の取組です。その上で、万が一、ウイルスが侵入してしまっても感染を生じさせないよう、現在は、母豚から引き継いだ抗体が低下してくる時期に合わせ、子豚にワクチン接種を行っています。」

 「子豚の抗体が低下しすぎると、ウイルスに感染する可能性が高まります。そのため、抗体が低くなりすぎない、適切な時期にワクチンを接種することが必要ですが、そのためには、頻繁に接種を行わなければなりません。」

 現行制度では、このワクチン接種は、県の家畜防疫員のみしか行うことが出来ない。そのことに触れつつ、次のような群馬県の現状を説明した。

 「本県でも現状、家畜防疫員が100名体制で、毎月10万頭以上にワクチン接種を行っています。限られた人員の中で、各農場、月に1回程度の接種を行っていますが、頻度を高めるためには、さらなる人員が不可欠です。」

 「このため、今回、野上大臣に対しては、『ワクチン接種を家畜防疫員以外の民間獣医師でも可能とするよう、早急に制度を見直してほしい』と要望いたしました。」

 「大臣からは、「本日の要望については、地方分権改革に関する提案事項として実態を把握するためアンケートを実施しており、その結果を踏まえて検討してまいりたい」とのお返事をいただきました。」

 「今後も、知事である私から、必要に応じて直接、大臣に要望を伝えていくつもりです。引き続き、本県の養豚業を守るため、全力を尽くしていく所存です。」

 この件は、来週(?)の関東知事会でも報告する。同じ問題を抱える他の県と改めて連携し、政府に必要な対策を求めていくためだ。

 さて、今晩は、紅茶の代わりに、豆乳を温めて飲む。美味しい蜂蜜を入れて、と。