2020年10月1日:パート3

 21時過ぎ。高崎の自宅にいる。

 報道によると、河野太郎行革相が直轄チームを発足させたとのこと。記事の見出しに「自治体職員も参加」と書かれていたので、チェックしてみると、愛知、三重、高知3県の職員が辞令交付式に参加したとのこと。「群馬、大阪、福岡市も派遣の意向を示している」などと付け加えられている。

 ええ?!そもそも、地方から河野大臣のチームに職員を派遣するアイデアは、群馬県が提案したものだ。にもかかわらず、3県に先を越されてしまうなんて…。とても残念だ。(ため息)逆に言うと、この3県の対応のスピードに感心した。「さすがは大村知事」というところか。

 さて、15時からの定例記者会見で、豚熱(CSF)の防疫措置に関する最新状況を報告した。

  9月26日から開始した殺処分は、本日の夕方、完了した。最終的な殺処分数は5、887頭。作業従事者数は1、609人となった。

  殺処分と併行して埋却作業も実施中。殺処分終了後は、農場及び施設の消毒に移行する。

  このブログでは、殺処分が予定よりも遅れた理由を記しておく。

  今回の殺処分は、発症が確認された体の小さい子豚から順番に行っており、当初は作業が順調に進んでいた。が、次の3つの要因で、想定以上の時間を費やすこととなった。

(1)肥育豚、繁殖豚となるごとに体が大きくなり、作業に想定以上の時間がかかったこと。
(2)殺処分着手後に生まれていた豚もおり、当初の想定よりも個体数が多くなったこと。
(3)足場が悪かったため、作業従事者数の安全を考慮しながら作業を行ったこと。

 加えて言うと、作業に携わった方々の疲労も相当、蓄積していた。そのため、事故のないように慎重かつ迅速に処分を進めたことも、予想以上の時間を要した要因の1つだ。

  今回、約6、000頭の豚の殺処分を行うにあたっては、国、高崎市、JA、建設業及び運輸業等の関係団体、獣医師、他県からの応援職員、自衛隊の方々、動員されている県職員等、多くの皆様に御尽力をいただいた。知事として、改めて深く感謝を申し上げたい。

   上記の防疫措置に要した費用は、総額2億3、300万円。主な内訳は、防疫措置に必要な防護服の購入費、消石灰等の資材費、発生農場付近を通行する畜産関係車両に対する消毒ポイントの継続設置の費用等だ。
 
 緊急対応として、発生判明の直後から防疫措置に着手していたこともあり、全て予備費による対応とさせてもらった。防疫措置全体の早期完了に向けて、引き続き、全力を注いでいく。

  豚熱(CSF)が発生した原因については、先月27日から、国と県の獣医師で構成される疫学調査チームが調査を続けている。当該農場の飼養衛生管理の状況を含め、感染経路の分析を行なっている最中だ。
 
  豚熱(CSF)の発生には、必ず理由がある。先ずは、原因をしっかりと突き止めることが先決だ。その上で、国の調査結果を踏まえ、県として何ができるか、どんな対策を講ずるべきかを、早急に検討したい。

   本日、午前11時にJA群馬の幹部が来庁。JA会長から、家畜伝染病対策に関する要望書を受け取った。養豚関係者の方々からは、「子豚のワクチン接種について頻度を上げて欲しい」とのご意見も頂戴している。こうした点についても、調査結果を踏まえて、早急に対応を考えたいと思う。

 あ、お湯が沸いた。帰宅する前に、大型スーパーで特濃の豆乳を買った。今晩は、「まともなミルクティー」が飲めそうだ。

 次回のブログでは、群馬県が開発した「豚の飼養状況報告システム」を取り上げる。

 

◇群馬県の政策の詳細については県のサイトをご覧ください。
https://www.pref.gunma.jp/

◇新型コロナウイルス感染症についてのまとめページはこちらです。
https://www.pref.gunma.jp/02/d29g_00243.html