2020年8月29日

 昨日、県内で実施した新型コロナ検査は251件。そのうち、6名の感染が確認された。前日(18名)に比べると、半分以下の数字だ。が、まだ下降傾向にあるのかどうかは、分からない。週末の数字を注視する。

 昨日は、産業経済部の地元のチームが、前橋市内のホストクラブとキャバクラを回り、感染防止対策の徹底とPCR検査への協力を呼びかけた。「夜の繁華街」対策も、しっかり続けていく。
 
 さて、昨日、安倍総理が辞任する意向を表明した。何度も言うが、とても残念だ。出来れば任期を全うしていただきたかった。が、次の首相が決まるまでは、職務を続けるとのこと。前回の辞任劇に比べれば、少なくとも「余力を残して勇退」という形になった。これだけは、本当に良かったと思う。

 安倍総理、少し身体を休めて、治療に専念してください。前総理となっても、まだまだ日本のために活躍して頂かねばならない場面が数多くあると思います。

 

 新型コロナとの長期戦に勝ち抜くためには、国と都道府県の連携が不可欠です。こちらも知事として新型コロナ対策に全力を尽くしますが、都道府県でやれることには限界もあります。首相退任後も、引き続き、地方の新型コロナ対応、地域創生のために力をお貸しください。

 近いうちに、総理官邸に伺いたいと考えています。お忙しいとは思いますが、少しでも時間をとっていただけると嬉しいです。

 それにしても、安倍総理の辞任と140名(?)を超える新たな野党の誕生が、たまたま同じ時期に重なることになる。偶然というより、必然の流れという気がしないでもない。

 この2つの現象が日本の政治に大きな影響を及ぼすことは間違いない。ハッキリしているのは、こうした展開の中で、これまでの政治に欠如していた「緊張感」が、ようやく戻って来るということだ。

 過去のブログで、何度か「安倍内閣はテフロンのような政権だ」と記した。安倍総理には、どんな不祥事やスキャンダルも吸収してしまう根強い人気と強靭さがあった。国政選挙で6連覇出来る内閣は、2度と現れない気がする。が、これからは、そんなふうにいかなくなる。

 いわゆる「安倍シールド」が外れた瞬間に、自民党内にある「何があろうと、選挙は安泰だ」みたいなムードは消える。新しい政権が国民の常識や感覚からかけ離れたことをやれば、途端に有権者からの厳しいしっぺ返しを受けることになるだろう。

 9月中に新しい野党が結成される。新たな野党の代表(執行部)は、必ず「次の総選挙では、300小選挙区全てに公認候補を立てる」と宣言するに違いない。理由はシンプル。それが、現職の与党議員にとって「最も嫌なこと」だからだ。そもそも政権奪還を掲げるなら、「全ての選挙区に候補者を立てる」ことが最初の第一歩になる。

 自分も国会議員だったから良く分かる。選挙区に最大野党の候補者がいるだけで緊張する。政府や与党に逆風が吹いた時、有権者にとっての受け皿になり得るからだ。

 が、そうなって初めて、自民党内に本当の危機感が出て来る。党改革の機運も復活する。すなわち、日本の政治に(久しく無かった)「健全な緊張感」が生まれることになる。

 次回の衆議院選挙は、1人1人の自民党議員の「真価を問われる」戦いになる。これまでのように、安倍政権の常勝戦略とフワッとした追い風に乗っかっていれば、簡単に当選出来たような構図にはならない。場合によっては、野党統一候補と戦うシナリオも覚悟しておいたほうがいいと思う。

 過去のブログにも書いた。「政治家は選挙で進化するものだ」と。そして、どんな逆風に晒されようと、「本物」は必ず生き残る。日頃から努力していない政治家は淘汰される。ここのところ、その「当たり前の原則」が機能していなかったようにも思える。

 何度も指摘しているように、「一強多弱」には功罪がある。全ての選挙区で「与野党の候補者が政策を競い合う」というダイナミズムがあってこそ、民主主義は健全に機能する。今までもずっとそう言い続けて来た。

 え?群馬県知事だもの。まさか次の総選挙で、県外に応援に呼ばれるようなことはないと思う。が、それでも、「大して役には立たなくても、週末のどこかで応援に入らねばならない」と心に決めている幾つかの選挙区はある…なあ。

追伸:どんな情報でも、更新されるから価値がある。例えば、ブログやSNSも、タイムリーな発信があって初めて、皆が「チェックしよう」という気持ちになるのだ。

 発信した情報がよほどインパクトのある内容で、かつ何らかの理由でその発信に再び注目が集まる(炎上する?)みたいな事情でもない限り、1〜2週間前の古い情報への関心や視聴率が急に上昇するなんて、誰が考えてもあり得ない。

 

◇群馬県の政策の詳細については県のサイトをご覧ください。
https://www.pref.gunma.jp/

◇新型コロナウイルス感染症についてのまとめページはこちらです。
https://www.pref.gunma.jp/02/d29g_00243.html