2020年8月15日:パート2

 21時30分。2階のランニングマシンを使った有酸素運動を終え、1階の居間に戻って来た。前橋市内のホストクラブで発生した集団感染(クラスター)に関して、県の産業部長から折り返しの電話ももらった。今後の対応を相談した。

 さて、その①では、警戒度を「2」に引き上げた理由として、感染者数と経路不明感染者数の増加に加え、県外の行動歴と家庭内感染の状況に言及した。

 その②では、「客観的な数値基準」の重要な要素である医療提供体制について述べる。現在、県内では、ECMOも人工呼吸器も使用されていない。現時点で重症者が1人もいないからだ。

 が、それでも新規感染者の増加に伴い、病症の稼働率は増加傾向にある。

 改めて、県の病床確保計画を振り返ってみよう。

 本県では、国の新たな推計モデルに基づき、入院患者のピークを298人と推計した。その数字を踏まえた上で、330床の病床数を確保する目標を掲げた。現時点で302床の病床を確保している。ただし、実際の運用は、段階的に受け入れ可能な病床を増やすという方法で行う計画だ。

 今回、入院患者が50人まで増加している事態を受けて、現時点での必要病床数100床程度を200床程度まで増やす「フェーズ2」に移行することを決めた。

 宿泊療養施設も活用出来ることから、すぐに病床数が逼迫することはないと考えている。が、前述したように、医療体制のフェーズは変わったと捉えている。

 では、もう1つの判断基準である「総合的な状況」はどうだろうか?この点に関しては、先週と同様、東京都内の感染状況が基準を上回っている状態だ。

 最終的な警戒度移行の判断を行うにあたっては、これまでと同様に(ブログその①と②で解説した様々な状況を踏まえて)、県感染症危機管理チームの専門家の方々のご意見を伺った。

 その結果、危機管理チームの大勢は、「警戒度を引き上げるべき」という見解だと分かった。感染経路不明者が50%を越えていることや、県外行動歴のない感染が増えていること等が、その理由として挙げられていた。

 加えて、「県内の医療提供体制は現段階で逼迫していないとはいえ、感染経路不明の感染者が連日発生し、市中感染も広がりつつある。何らかの形で、県民の警戒の意識をさらに高める必要がある」という指摘もあった。

 これまでのブログ①と②で解説した状況を総合的に勘案し、本日15日(土)から警戒度を「2」へ引き上げる方針を決めたのだ。

 あ、そろそろ遅めの夕食を食べないと。次回のブログでは、県民の方々に示した行動基準について触れる。

◇群馬県の政策の詳細については県のサイトをご覧ください。
https://www.pref.gunma.jp/

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https://www.pref.gunma.jp/02/d29g_00243.html