2020年6月20日:パート3
ここからは、ニューノーマル実現予算に関する4つの柱の概要を説明する。先ずは、約311億円を計上した「第2波・第3波への備え」だ。
感染防拡大防止策と医療体制の整備については、このブログに添付した5枚のスライドを見れば、内容が分かる。細かい説明はしない。
群馬県のあらゆる新型コロナ対策は、第2波、第3波の発生を想定したものだ。極論すると、最初から「次の流行が起きた時、どうやって県民を守ればいいのか?」しか考えていない。
県議会の一般質問の答弁でも述べたように、自分は少し「心配性」なのかもしれない。が、数年前、致死率の高い、世界的に有名なある感染症のウイルスを発見したことで知られる高名な専門家と食事をする機会があった。
その際、この博士から聞いた言葉が、どうしても頭を離れない。そのひとが、こう言った。
「私がウイルスを発見した感染症に関して幸運だったのは、このウイルスが空気感染するタイプではなかったことだ」と。
そこで、次のような質問をした。「万一、空気感染するウイルスだったら、どんな事態になっていたと思いますか?」その学者は、少し考えた後、こう答えた。「展開によっては、人類が絶滅の危機に瀕していた可能性もある」と。このフレーズが、強烈な印象として心に残った。
その時、つくづく思った。「人類とウイルスとの闘いは、これからもずっと続く。何しろ、ウイルスは変異する。絶対になめたらいけない」と。
ただし、(何があろうと)経済活動を止め続けることは出来ない。そんなことをしたら、経済そのものが死んでしまう。そうなると、国民生活自体が、成り立たなくなる。
そうした観点からすると、今から、第2波、第3波に備えた対策を講じておくことは、極めて重要だ。仮に新たな感染拡大に見舞われた場合でも、過剰反応せずに落ち着いて対応出来るもの。