2020年6月5日:パート2

 夕方。知事室でパソコンを起動させた。

 13時から第1回の「県政懇談会」に臨んだ。知事からの提案で、月に1回、知事と県議会議長が(1対1で)率直な意見交換を行う枠組みを立ち上げた。萩原渉議長との初顔合わせとなった今日は、議会改革、危機管理のあり方等について話し合った。

 さすがは長年の盟友。政治家としての明確な哲学と理念がある。群馬県議会はレベルが高い。

 断っておくが、この懇談会は、正式な意思決定機関ではない。知事と県議会議長が、毎回、幅広いテーマについて自由に語り合う空間だ。こうした意見交換を通じて、県議会の雰囲気も分かるし、(議会側に)知事執行部の考え方を伝えることも出来る。

 県政懇談会の後は、県の教育委員会との協議。県高野連、県高体連の代替大会の検討状況を聞いた。この際、県としても、しっかり意見を言わせてもらう。

 昨日の定例記者会見では、教育のICT化(=情報通信技術化)に関する最新状況を報告した。長期に渡る学校の臨時休校が続く中で、県内でも、授業におけるPC(パソコン)端末の活用、ICTを利用した遠隔教育、家庭学習の支援等のニーズが急速に高まっている。

 今、この時期に、群馬県における教育のICT化を一気に進められるかどうか?!このことが、群馬の未来を大きく左右する。知事としての確信だ。

 先週の会見で、県の「児童生徒への1人1台のPC整備を今年度中に完了させる」という方針に賛同してくれた市町村が29あると報告した。その後、方向性が決まっていなかった市町村とも、更なる調整を続けていた。

 その結果、現時点で、県内35市町村のうち、(高崎市を除く)34市町村が、県と同じ歩調を取ることを表明してくれた。34人の市町村長の皆様のご決断に、心から感謝を申し上げたい。ありがとうございました。

 高崎市に関しては、富岡市長が会見で、「国の補助でカバーされる3分の2の分に関しては、令和2年度中に整備する。今後、国の補助金で市の単独分を補ってもらえるようなら、早めの整備も考えたい」という趣旨の発言をしている。

 それぞれの自治体には、それぞれの事情がある。最後は各市町村長の判断だ。様々な考え方、アプローチがあってしかるべきだと思う。ただし、今後の展開によっては、高崎の施策が変わる(=整備が早まる)可能性もゼロではない。どんな流れになろうと、高崎との連携は重視していく。

 ここからは、各自治体で、議会との調整が必要になって来ると思う。が、議会の皆さんにも、ぜひ、群馬県におけるICTの普及活動を応援していただきたいと考えている。今回の予算措置を契機に、「ICT後進県」から、一気に「ICT先進県」への転換を果たしていこうではありませんか。

 さあ、熱いお茶を一杯、飲んで、と。20時からの「直滑降ストリーム」の準備を始める。

 

         <県全体での学校ICT化に向けた第1歩>

<萩原県議会議長との第1回県政懇談会>