2020年6月4日

 昼過ぎ。食後のお茶を飲みながらのブログ。

 午前9時からの全国知事会(ウェブ会議)に初めて出席。短く意見を述べた。制限時間3分ということだったので、論点を「国と都道府県の役割分担の明確化」に絞った。

 全国知事会長を務める飯泉嘉門 徳島県知事に、「特措法の一刻も早い改正を、(全国知事会として)国に働きかけて欲しい」とお願いした。次のような趣旨の話をした。

 「群馬県知事の山本一太です。昨年7月に知事に就任しました。これまでは日程の都合で知事会に参加出来ませんでした。今日が初めての出席です。よろしくお願いします。いろいろ申し上げたいことはありますが、3分ということなので、1点に絞ってお話しします。」

 「どこの都道府県もそうだと思いますが、群馬県でも第2波、第3波の新型コロナウイルス感染に備えて、独自の感染防止対策を実施して来ました。」

 「具体的に言うと、県内100以上の業界団体と個別に覚書を交わし、独自の感染防止ガイドラインを作成してもらうとか、高齢者福祉施設の発熱状況をモニターする仕組みを立ち上げ、全県に広げるとか、公衆衛生や建築関係のスタッフから成る独自の検証チームを設置し、県有施設の再開の前に状況を調査するとか…。そうした努力を積み重ねています。」

 「知事としての過去の新型コロナ対策を振り返ると、感染防止対策の徹底と同じくらい重要なことがあると感じています。それは、政策決定プロセスの明確化です。すなわち、国と都道府県の役割分担を明確にしてもらう。これは急務だと考えています。」

 「現在の特措法には、様々な課題があります。一刻も早く改正していただくよう、国に求めていくべきだと思います。」

 「例えば、緊急事態宣言のあり方。感染の入り口、出口で状況は異なると思いますが、少なくとも緊急事態を解除する段階では、地域の事情を最もよく知る知事の意見をもっと反映させていただきたいと思います。」

 「今回、知事の権限で県民への外出自粛要請、事業者への休業要請を行いました。が、要請に応じていただけない事業者の方々への対応に苦労しました。もっと強い権限が必要だと痛感しました。」

 「加えて言うと、営業制限をする場合には、やはり何らかの損失補償をする必要があると考えます。いろいろ、難しい点があることは分かっていますが、(何らかの形で)法律に規定すべきだと思います。もちろん、法律改正は国会にやっていただく仕事です。が、知事会として要望していただけないでしょうか?!」

 「先ほど紹介された高市総務大臣のメッセージにもありましたが、テレワークや教育IT化等の推進も、重要なコロナ対策です。複数年度にまたがる財政支援も必要になります。引き続き、全国知事会として、政府へのタイムリーな要請を行っていただきますよう、お願いします。」

 先日、西村康稔経済再生担当大臣に提案した知事独自の改正案の中身には、あえて触れなかった。

 あ、13時から本会議質問がある。知事の答弁書にサッと目を通しておこう。

追伸:全国知事会議の冒頭は、飯泉徳島県知事の挨拶。続けて、全国知事会副会長の平井伸治 鳥取県知事から、「コロナを乗り越える日本再生宣言」の説明があった。

 2人の知事の言葉を聞きながら、こう思った。「なるほど、首都圏以外の『地方』にも、これだけの知恵と行動力を併せ持つ知事がいる。これが日本の強みだな」と。