2020年5月28日

 19時30分。県庁の知事室。たった今、テイクアウトのキーマカレーとサラダを食べ終わった。あ、10分しか経っていない。ダメだ、もっと時間をかけて噛まないと。(反省)

 明日の答弁資料の打ち合わせの後も、重要な協議が続いた。答弁資料の修正版を受け取ったら、退庁する。それまでに、本日のブログを書いてしまおう。

 15時から第12回目の「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」を開いた。その結果を踏まえ、(かつ群馬県独自の社会経済活動再開に向けたガイドラインに基づき)明後日、5月30日(土)午前零時より、現在の警戒度3を一段階、引き下げ、警戒度2に移行する方針を正式決定した。

 今回、警戒度の移行を決めた際の2つの判断基準「客観的な数値」と「総合的な状況」は、いずれも警戒度引き下げの条件を満たしている。

 県内の警戒度が2に移行することで、「県民生活にどんな影響があるのか?」「どんな活動が出来るようになるのか?」を、次の4つの観点から、分かりやすく解説する。

(1)県民の方々に要請する行動基準

 外出については、これまでの制限を解除する。他の都道府県との往来も可能とする。ただし、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県及び北海道の5都道府県に限っては、国の方針も参考にしつつ、群馬との不要不急の往来は、引き続き自粛を呼びかける。

 そうは言っても、自粛のお願いするのは、あくまで「不要不急の外出」だ。25日の記者会見の段階では、5都道府県への全ての往来の自粛を要請していた。今回の緩和で、こうした地域への通勤や通学などは可能となる。

 ただし、高齢者や基礎疾患のある人など、感染した場合に重篤化しやすいリスクを抱えた方々には、引き続き(生活に必要な場合を除いて)外出を控えていただくようお願いする。

(2)観光に関する対応

 観光については、国の基本的対処方針に合わせた対応を取る。すなわち、県の警戒度が2に移行する5月30日から6月18日までの間は、県民による県内観光の促進を図る。そこから徐々に、観光分野の活動を再開させていく方針だ。

 次の段階は、国が5都道府県を含めた「県をまたぐ往来」を認める6月19日から始まる。そこから7月31日までの間は、県外からの観光を徐々に受け入れていく。全面解除の目途は8月1日だ。ここからは、群馬の観光資源を全力で内外にアピールする。情勢によっては、日程が早まる可能性もある。

(3)イベント等の開催

 イベントの開催に関しては、本日、国の対処方針を踏まえ、対策本部会議で一部の規定を変更した。

 警戒度2になったとしても、「参加者50人以下のイベントは開催可能」というルールは警戒度3の時と変わらない。が、参加者の人数を会場の収容定員に対して半分以下とするよう求める。

 参加人数にも触れておこう。警戒度1まで下がったとしても、国の方針も勘案しつつ、段階的な緩和を進めていく。先ずは1000人規模から始める。

 詳細は、県のホームページにも掲載。そちらも、ぜひご覧ください。

(3)県内事業者への要請

 県内の事業者の皆様には、大変なご苦労とご負担をおかけしている。知事として、本当に申し訳なく思っている。これまでのご協力には、心から感謝を申し上げたい。

 警戒度2に移行した時点で、全ての施設に関する休業要請を解除する。が、営業の再開にあたっては、県と各業界との覚書に沿って、業界ごとの感染症対策ガイドラインを作成してもらう。ガイドラインに沿った感染症防止対策の徹底をお願いする。

(4)学校の再開

 県立学校は、段階的に再開させていく方向だ。6月1日からは、児童生徒を複数のグループに分け、曜日や時間を限定して週2〜3日程度登校させる「分散登校」が始まると聞いた。

 それはともかく、部活動に関しては、引き続き自粛をお願いせざるを得ない。
 県庁はもちろん、各市町村も、学校再開に向けた様々な準備を進めているに違いない。こうした中、県が4月2日に作成した「学校再開に向けたガイドライン」を改定させてもらった。

 改定の主な内容は、(1)児童生徒間の距離の明確化(2)部活動の段階的実施(3)家族の健康観察の実施等に関する記載など〜だ。

 上記のガイドラインは、県立学校や市町村立学校に配布する予定だ。さらには、県のホームページにも掲載する。県内各学校の関係者の方々には、このガイドラインに沿った形の感染拡大防止対策を周知徹底していただけると信じている。

 最後に、県民の皆様に改めて、こう訴えたい。

 「県民の皆さん。皆さんのご協力のお陰で、県内の感染状況は落ち着いて来ました。30日には警戒度2に移行し、全ての事業に対する休業要請が解除される予定です。」

 「経済活動の再開は、感染拡大の再発リスクを高めることにもなります。ぜひとも、マスクの着用や手洗い、3密の回避を含む『新しい生活様式』の実践をお願いします。」

 あ、もうこんな時間か。答弁資料を読まないと。