2020年5月9日:パート3
23時30分。熱いほうじ茶を一杯、飲んだ。寝る前にもう1本、ブログを書く。
今晩は運動をやらない日だ。時々、休まないと、筋肉は育たない。
過去のブログでも、何度か触れた。群馬県内の新型コロナウイルス感染者の累計は147人。そのうちの半数近く(67人)が、集団感染(クラスター)の発生した伊勢崎市内の有料老人ホーム「藤和の苑」の関係者だ。
さらに言うと、県内の新型コロナによる死亡者は18名。このうちの16名が「藤和の苑」の入居者だった。5月6日に県内で死亡し、その後に陽性が判明した栃木県在住の1名を除けば、亡くなった17名中のうち、16名が「藤和の苑」に集中していることになる。
逆に言うと、「藤和の苑」の集団感染を抑えられていたら、県内の死亡者は2名(見方によれば1名)に抑えられていたということだ。患者の累計数も、今よりずっと少なかった。
この伊勢崎市内の老人ホームにおける集団感染を防げなかったのは、「痛恨の極み」だった。そうでなくても、基礎疾患のある高齢者は体力が弱い。この施設には、90代の方々もいた。通常のインフルエンザでも重篤化しやすいのだ。ましてや、新型コロナが蔓延したら、ひとたまりもない。
そうした状況の中で、最も恐れていた事態に見舞われた。入院していた16名の人たちが、次々に亡くなった。とても胸が痛む。亡くなられた方々に、心からのお悔やみを申し上げたい。
ちなみに、このクラスター(集団感染)は「ほぼ封じ込めた」と言っていい。本日、濃厚接触者の健康観察が終了しているはずだ。それでも、こう思わずにはいられない。
「なぜ、地域の保健所は、もっと早く施設内の状況を把握出来なかったのか?!」「クラスター(集団感染)が起こる以前のこの施設の状態はどうだったのか?!」「発生後の対応に関して、県と伊勢崎市との連携はどうなっていたのか?!」
こうした点は、(県として)もっと(徹底的に)検証すべきだと考えている。感染者のデータを眺めながら、そのことを痛感した。県内の特別養護老人ホームや介護施設で、2度と同じ過ちを繰り返さないためにも。
もちろん、県は、この集団感染を契機に、県内の老人関係施設での異常を素早く察知するためのシステムを稼働させている。
上記の仕組みはしっかり維持するとして、今回の問題の経緯を改めて検証する中で、県として反省すべき点(改善すべき点)があれば、率直に反省する。事実を受け止め、今後の対策に生かしていく必要がある。
それはそうと、「藤和の苑」の責任者(経営者?)は、外に向けて感染の原因や対策等をちゃんと説明していないように見える。
何しろ、67名が感染し、18名が亡くなった集団感染事件なのだ。普通なら、感染が判明した時点で記者会見を開き、施設側の立場を説明する。そうでしょう?すでに事業を再開したと聞いているが、その際も(会見等の)情報発信はやっていないと聞いた。
3月8日、太田市内の某保育園に勤務する保育士の感染が確認された。翌日、清水太田市長と保育園の園長が、並んで記者会見に臨んだ。その場で保育園名を公表し、今後の方針を説明した。責任感のある立派な経営者だと思った。
「藤和の苑」の問題は、今日の会議でも話題になった。県庁の幹部たちも、首を捻っている。
さあ、熱いお風呂に入って布団に入る。明日も知事室に足を運ぶ。