2020年5月6日:パート2

 22時過ぎ。熱いミルクティーを飲みながら、パソコンの前に座った。本日2本目のブログを書く。

 少し遅めの夕食は、コンビニで買った冷凍食品(餃子)と玄米ご飯とサラダ。トマトもレタスも限界に近かったが、(それでも)美味しかった。数日前に「豚肉とキャベツの料理」を食べ終わった後は、まともな食事をしていない。明日、うどんの麺を買ってこよう。野菜も肉も突っ込んだら、何とかなるだろう。

 夕方、武藤健康福祉部長から電話があった。県内で救急搬送され、その後、死亡が確認された県外在住者1名の遺体をPCR検査した結果、陽性が判明したとのこと。直後から、詳しい経緯を調べている。

 ここ数日、PCR検査の件数が減っている。いろいろ理由はあると思うが、県の検査能力は上がっている。ここからは「知事のリーダーシップ」で検査数を増やしていく。

 昨日のブログで、「厚労省がHPで公表している資料の中の群馬県のPCR検査数に対する陽性率の数字が間違っている。直ぐに修正して欲しい。群馬県は毎朝、twitterで公表している検査数の数字を厚労省に報告しているはずだ。このタイミングではあってはならないミス。詳しい事情を調べた上で、厚労省に抗議する」と書いた。

 その夜、過労のために救急車で搬送された厚労省勤務の友人(妊娠中)の顔が思い浮かんだ。5月2日、その彼女が無事、元気な赤ちゃんを出産したことを、ご主人からのメールで知ったことも思い出した。ぱちっと目を開けて、ブログを修正。「詳細が判明したら、自分が直接、抗議する」という文章を削除した。続けて、(怒)という文字も消去。

 実は、知り合いの記者が、「もう少し詳しく教えてください。あのブログの続編、書くつもりですか?」と聞いて来た。この件が批判記事にでも使われたら困る。厚労省職員の人たちが、ボロボロの状態で頑張っていることは(彼女の話から)よく分かっている。

 細かい経緯を調査しているが、もしかすると、県庁側にも反省すべき点(?)があったのかもしれない。要は、2度と起こらないようにすればいいのだ。

 ただし、知事が「なぜ憤慨したのか?」は、分かってもらえると思う。政治は「結果責任」だ。県も市町村も感染拡大を防ぐための必死の努力を続けている。その中で、例えば「PCR検査数に対する陽性者の数(=陽性率)」のような重要な指標が政府に誤って認識され(実際、西村大臣も誤解していた)、その間違ったデータで群馬の現状を評価されていたとしたら、たまったものではない。

 人間は不完全な動物だ。どんなに優秀な人だって、時にはミスを犯す。その時、自らの過ちを認めて、素直に相手に謝れるかどうか?自分にとっては、ここが最も大事なのだ。

 こんなことがあった後だもの。5月5日の臨時記者会見で公表した群馬県の新型コロナウイルス感染症患者の発生状況、入院患者数の推移、感染経路不明の割合等に関する最新の数字を示しておく。

(1)患者の発生状況

 4月28日から5月5日まで8日連続で陽性患者はゼロ。(残念ながら本日、新たな1名の感染が判明。)3月7日に最初の感染者が発生して以来、4日以上連続で陽性が確認されなかったことは初めてだ。これまでの「人と人との接触を減らす」ための様々な施策が一定の成果をあげていると考えられる。

(2)患者の入院状況

 5月5日時点の県内の感染者数は146人。(本日時点では147人。)8日間、新たな入院患者が発生せず、宿泊療養施設も順調に稼働している。その結果、最新の入院患者数は70名、空き病床は82床となっている。

(3)入院患者数の推移

 入院患者数は4月22日の107名をピークに、徐々に減少している。4月28日からは宿泊療養がスタートした。軽症の方々には療養施設(ホテル)への移動をお願いしている。結果として、入院患者が70名まで減少した。

(4)入院患者数の日々の変化

 ブログの末尾に掲載したグラフを見てもらえるとよく分かる。4月10日前後のクラスター(集団感染)発生から、2週間程度の間、医療機関にかなりの負担がかかり続けていた。最近は、比較的、医療への負荷が減少傾向にある。新規感染者が減り、退院する人の数が増えているためだ。

(5)感染者数の倍加時間

 倍加時間とは、感染者数が2倍になるのに、どのくらいの日数がかかるかを示すものだ。政府の専門家会議でも、感染状況を把握するための指標として使われている。

 群馬県の場合、新規感染者ゼロが続いたため、直近の倍加率は100日程度と計算されている。これに対して、クラスターが発生した4月11日前後では3.1日となっていた。この時期、どれほど危険な状態にあったのかがよく分かる。

(6)感染経路不明の割合

 政府の専門家会議は、感染経路不明の割合も、重要な判断材料としている。群馬県の経路不明割合は、16.4%。保健所の積極的な疫学調査により、(今のところ)低いレベルに抑えられている。

 県として、濃厚接触者以外の人たちにも、(医師の判断で)より多くのPCR検査を実施出来る体制を整えたい。PCR検査センターの早期開設、検査に必要な医療資材の確保が急務だ。経済活動を再開させるためには、検査体制の充実により「市中感染の状況を正確に把握する」ことが極めて重要だ。

(7)ICTを活用した患者状態等の共有

 今後の感染者の増加を想定すると、個々の患者の病状に応じた迅速な対応が求められる。そのため、本県では、病院調整センターの設置により、各病院の病床の稼働状況や患者の状態を素早く把握する体制を整備している。感染者が速やかに適切な医療機関に入院出来るよう、引き続き、このシステムを活用する。

 間もなく午前1時。少し休んで、視力回復のトレーニングをやる。