2020年5月5日

 21時過ぎ。少し前に帰宅した。コンビニで買ったお弁当を食べながら、ブログを更新する。歯を食いしばって、パソコンのキーボードを叩き始めた。

  本日は午前9時に自宅を出発。午前10時から知事室で幹部との協議。2人の副知事、関係部局の幹部は、ウェブで参加した。午前11時50分。西村康稔経済再生大臣(新型コロナウイルス担当)とのオンライン会議に臨んだ。多忙な日程を調整して、TV会議の時間を作ってくれた大臣に、お礼を申し上げたい。

 マスコミは入れずにやった。大臣との詳しい会話の中身は書かない。が、西村大臣は、国会議員時代の仲間だ。連日、全身全霊で仕事に取り組んでいる新型コロナ担当閣僚を、どうしても激励したかった。

 もちろん、会議の最大の目的は、新型コロナ対策に関する群馬県の要望を、直接、西村大臣に伝えることだ。西村氏は、群馬県の要望に真剣に耳を傾けてくれた。(感謝)西村康稔大臣のことは、どこかで改めて書く。

 さて、昨日、政府の専門家会議が開かれた。その後の官邸での総理会見で、安倍首相が、「5月末まで緊急事態宣言を延長する」と発表。「14日をめどに各都道府県の感染状況を分析し、場合によっては期限前の解除も検討する」と明らかにした。

 専門家会議では、各都道府県の状況についても議論があったはずだ。

 過去のブログでも何度か言った憶えがある。自分は、加藤厚労大臣を一貫して応援している。厚労省職員の人たちの連日の奮闘にも敬意を払っている。その気持ちは変わらない。が、今回のブログでは、その厚労省にひと言、申し上げたいことがある。

 厚労省のHPで公表されている都道府県別の「PCR検査実施数と陽性数」(1月15日〜5月1日)に関する群馬県のデータ(陽性率)が、明らかに間違っているのだ。直ぐに修正していただきたい。

 この資料によると、群馬県の陽性率は「8.8%」となっている。が、完全に間違いだ。理由はシンプル。県側から厚労省に報告しているPCR検査の実施人数が実際より少なく見積もられているからだ。この時点での群馬の正確な陽性率は「5.3%」だ。現時点(5月5日)では、さらに下がっている。

 そりゃあ、そうだろう。本当に8.8%だったとしたら、特定警戒都道府県に指定されている愛知県(6.6%)や京都府(7.4%)の数値より高いということになってしまう。

 感染状況は、PCR検査の陽性率だけで測れるものではない。他の要素もあるだろう。が、重要な判断基準の1つであることは間違いない。例えば、昨日の専門家会議でこの不正確な数字が示され、群馬県の感染状況が議論されていたとしたら大問題だ。それこそ、誤った判断に繋がる可能性がある。

 さらに言うなら、国民にも県民にも、間違った印象を与える。

 ましてや、「5月中旬に政府が各都道府県の状況を分析し、場合によっては警戒宣言を期限前に解除する」という極めて重要な時期だ。このタイミングで、政府が都道府県に関する不正確な数字を公表する(ましてや、それを判断材料にする?)というのは、あってはならないことだと思う。

 群馬県は、毎朝、twitterでPCR検査数(県の衛生環境研究所と民間検査機関、医療機関の検査数の合計)を発表している。同時に、厚労省にもその数字を伝えているはずだ。

 高崎に向かう知事車の中から、片貝首席補佐官に電話した。こうお願いした。「どうしてこんなことが起こったのか、誰が誰に何を伝えたのを詳しく調べて欲しい。真相が分かったら、ちゃんとブログに書き残しておきたい。2度とこういうことがないように」と。

追伸:ただし、この資料の中には、憂慮すべき数字もあった。群馬県の10万人あたりの死者数が全国でも高いレベルにあることだ。これは、伊勢崎の有料老人ホーム「藤和の苑」でクラスター(集団感染)が発生したことが大きな要因だ。

 事実、新型コロナで亡くなった県内の16名の方々のうち、15名がこの老人ホームの入居者だった。そもそも(過去のブログでも触れたが)陽性者146名のうち、67名が藤和の苑関係者で占められている。

 藤和の苑における集団感染事件で、特別養護老人ホームや介護施設で感染者が発生した場合の影響がどれだけ大きいのかを再認識した。この事件を契機に、介護施設等での感染防止策の更なる強化を図っている。

 さあ、運動の時間だ。再び身体に鞭打って、筋トレをやる。今晩は胸筋と背筋だ。出来れば、寝る前にもう1本、ブログを書く。