2020年4月29日

 高崎の自宅からのブログ。「ステイホーム」(家にいる)の状態だ。

 武藤健康福祉部長と電話で話をした。新型コロナウイルスに関する市町村との情報共有の仕組みも、何とか最初のモデルを立ち上げられそうだ。

 昨日の県内のPCR検査の感染者はゼロ。一瞬、安堵した。が、緊張を緩める暇はない。今日も30件以上の検査がある。

 

 県も市町村も、感染防止対策に必死で取り組んでいる。医療関係者の方々にも、大変なご努力をいただいている。事業者の皆さんにも、(大きなご負担をかけつつ)対策に貢献してもらっている。何より、1人1人の県民の皆様の協力があって初めて、対策が成立する。

 県民の方々にはご負担、ご不便をおかけして、本当に申し訳ないと思う。同時に、知事の要請に対するご理解、ご協力に、心から感謝を申し上げたい。

 ただし、群馬県内の情勢は(いつも言っているように)厳しい。全く油断出来ない。また、いつ、どこでクラスター(集団感染)が起こっても不思議はない状況だ。群馬県の人口は約200万人。県内のこれまでの感染者数は146人。亡くなった方が15人だ。このうち、感染者の半数近く(67人)、死亡した患者(14人)のほとんどを、伊勢崎の有料老人ホーム「藤和の苑」が占めている。介護施設や特養での感染を出さないことが、どれほど重要なのかを痛感した。

 問題は、群馬県が首都圏に位置していることだ。北関東3県(特に栃木県)は、まだギリギリで踏ん張っていると思う。これに対して、東京都(患者数4059人)、埼玉県(973人)、千葉県(819人)、神奈川県(973人)では、予断を許さない状況が続いている。

 特に、首都東京は、(いろいろな意味で)群馬に近い。以前から指摘しているように、東京都での感染拡大が収束しない限り、群馬県を守り抜くのは相当に難しい。いずれにせよ、東京の趨勢は、感染阻止という観点からも、経済への影響という点でも、全国に影響を与える。その意味で、東京都との連携も重要だ。小池都知事にも、ぜひ頑張っていただきたい。

 昨年夏に知事に就任してから9ヶ月。今回の新型コロナ問題が起こらなければ、群馬から、次々と新しいイニシャティブを国内外に発信するはずだった。それが出来なくなったこと自体は残念だが、無駄なことは1つもない。

 群馬県の経済活性化や発信強化のために準備を進めて来た全ての新しい仕掛けや舞台装置は、新型コロナウイルス危機を克服する(=見えないウイルスから県民を守る)ために活用するからだ。今の日本、群馬県に、これ以上、重大なミッションは存在しない。

 さて、本日の地元紙(上毛新聞)1面の最大のニュースは、昨日の会見で発表した「休業に応じない県内パチンコ店の名前の公表」だった。その左横に(少し小さく)「中小支援で県創設 7年無利子の制度融資」という見出しの記事も掲載されている。

 他のメディアでも、パチンコ店に対する対応ばかりが強調されているが、昨日の知事会見の最大の目玉は、新たな県の制度融資「新型コロナウイルス感染症対応資金」(全国の都道府県で初の対策)の創設だった。以下、内容を解説する。

 このブログの最後に掲載するスライド(知事会見でも使用)を見てもらえると、分かりやすい。政府は、緊急経済対策の一環(資金繰り対策)として、民間金融機関を通じた無利子・無担保融資の実施を決めている。新たな県の対策は、この無利子・無担保融資を実現するために、県の制度融資の中に新たな資金「新型コロナウイルス感染症対応資金」を創設するというものだ。

 この資金のポイントは次の2つ。

(1)幅広い分野で深刻な影響を受けている中小・小規模事業者の資金繰りに万全を期すため、2000億円という過去最大の融資枠を設定したこと。
(2)国のスキームでは、当初3年間のみの利子補給となっているが、本県独自の支援として、県が更に4年間分を上積みして補給する。すなわち、最大7年間の利子補給を実施するとしたこと。

 前述したように、こうした補給期間の上積みに踏み込んだのは、全国の都道府県の中で群馬県が初めてだと思う。今後、群馬と同様の対策を講じる県も出て来る気がする。

 今回の支援策により想定される県の負担額は約80億円。現在の群馬県の財政規模や財政状況から考えると、かなり大きな負担となる。が、これは県としての覚悟の証でもある。県庁内でも、議論を重ねた。あらゆる知恵を絞って、財源を確保する。

 今、知事として最優先すべきは、地元の中小・小規模事業者の資金繰りを支えることだ。そのことが、「新型コロナ危機による企業倒産を出さない」という目標の達成に繋がる。

 この資金を利用してもらうことで、例えば、新型コロナウイルスの影響で大幅に売り上げた落ち込んだ飲食店のテナント料や従業員の給料、ホテル・旅館等の人件費、設備のリース代の支払いなど、当面の運用資金として必要な資金が7年間、無利子となる。

 また、受注が大きく減少し、資金計画の大幅な修正を余儀なくされている製造業の運転資金や設備資金に関しても、融資限度額3000万円、7年に延長された利子補給期間を活用することで、安定した資金繰りを図っていただきたいと考えている。

 新たな資金の狙いは、長期にわたり、安心して事業を続けてもらえる環境を作ることだ。

 「新型コロナウイルス感染症対応資金」は、5月1日から、県内に支店を置く金融機関で取り扱いを開始する。政府の「持続化給付金」や、県の「感染症対策事業継続支援金(20万円)等、他の支援制度と組み合わせ、厳しい状況に追い込まれている県内の中小・小規模事業者への資金繰り対策を強化していきたい。