2020年4月21日:パート3

 13時からの政策会議に続き、15時30分から、今週の金曜日にオープンする県庁32階(展望フロア)の「放送&動画制作スタジオ」(ツルノス)を使って、同日の夜に生放送する予定の「Ask知事」(知事が県民からの質問に答えるYouTube企画:第2弾)の内容を打ち合わせた。本日3回目のウェブ会議だった。夜までに、更に2回のウェブ会議に出席した。

 その合間に、津久井副知事、宇佐美メディア戦略アドバイザー等と一緒に、完成直前のスタジオ施設を視察した。ひとことで言うと、スゴくカッコいい。頭の中でイメージしていたままの(いやそれ以上の)「洗練された空間」が出現していた。

 恐らく秋頃(?)には、モダンなカフェのスペースが登場する。加えて、年末までに、起業家等が集うイノベーション・エリアの整備が終わる。新型コロナウイルス問題が収束した後(いつになるかは分からないが)には、間違いなく「新たな賑わい」を創出出来るだろう。

 当然のことながら、今は、(知事として)新型コロナウイルスの感染拡大を抑え、県民の健康と命を守ることに、全てのエネルギーを注ぐ。

 新たな「放送・動画制作スタジオ」では、様々な番組を放送する。併せて、動画コンテンツも精力的に制作する。当面は、オンライン授業や新型コロナ感染防止対策に関する動画が中心になるだろう。

 他の都道府県を見回しても、県庁内にこれだけの発信拠点を持っているところはない。さらに言うと、どこの県であろうと、これだけ素晴らしい眺望のスタジオを整備することは不可能だ。理由は明快。東京都庁を除いて、群馬県庁より高い県庁の建物は、全国のどこにもないからだ。

 新型コロナウイルスは、社会のあり方そのものを変えつつある。この危機的な事態の中にあって、本格的な放送機能と動画制作機能を兼ね備えた自前のスタジオを持っていることは、今後、群馬県にとって大きな強みになる。そのことを改めて確信した。

 さて、ここからはシリーズ①の続編。前回のブログで、「4月2日に県立学校の休校措置の延長を発表したが、その前の最終決定に至るまでの1週間、県の教育委員会と市町村の教育委員会との間の意思疎通が十分に図れなかった。この点は、率直に反省している」と記した。

 加えて、「ただし、『県と市町村との合意形成を図るための知事の努力が足りなかった』とか、『県の方針が事前に伝わっていれば、市町村の判断は違っていたはずだ』みたいな指摘には違和感を禁じ得ない」とも。

 なぜ、「合意形成の努力」という言い回しが、しっくり来ないのか?過去のブログで何度も強調しているように、市町村長は民意で選ばれた地域のリーダーだ。それぞれ独立自尊の存在なのだ。

 特に、市町村立の学校を再開するかどうかは、法律的に(学校保健安全法で)市町村の権限に委ねられている。知事が決められる話ではない。

 「意思疎通の努力」と「合意形成の努力」は違う。「知事の合意形成の努力が不十分だった」という、もっともらしい指摘の裏には、「県が方針を出せば、市町村は従うのが普通だ」とか、「知事が説得すれば市町村長は追従する」みたいな誤った感覚がある。

 繰り返すが、知事が市町村長に対して、彼らが設置者となっている地域の学校の休校や再開を強要したり、指示したりすることは(制度的にも)出来ない。県が市町村に、何をどこまで要請しようとしまいと、市町村立の小・中学校の休学を延長するか、それとも開校するのかは、市町村長の判断と責任で決めるべきものなのだ。

 え?県の方針をもっと早く知らせていたら、市町村もそれに合わせていたに違いないって?!

 これは、市町村長を馬鹿にした言葉だ。とても無礼な見方だと思う。そもそも群馬県内の市町村長の中に、「県がこう決めたから、その流れに唯々諾々と従う」みたいな信念の欠如した首長は、ただの1人もいない。(断言)

 万一、もう少し前に、「知事は、県立学校の休校措置の延長を決める可能性が高い」という情報が伝わっていたとしても、多くの市町村が「県と同じスタンスを取ったかどうか」は分からない。

 確かに県の方針は、(学校の再開を決めるにあたって)市町村長の判断材料の1つにはなったかもしれない。が、どの市町村長も、地域の実情を含むあらゆる要素を総合的に勘案し、個々の意思と判断で、地域の小・中学校を再開するかどうかを決定したのだ。けっして、知事におもねたわけではない。この点は、とても重要だ。

 あ、そろそろ運動する。今晩、鍛えるのは背筋と腹筋。気力が残っていれば、寝る前にその③を書く。

 

              <まさにウェブ会議の鬼>