2020年3月26日:パート3

 本日10時からの本会議で、総額50億円の補正予算案が議決された。県議会の全ての会派が賛成してくれた。(感謝)採決の後、全ての会派を回り、謝意を伝えた。

 知事就任直後から、全力疾走を続けている。知事としての仕事には一切、手を抜いていない。ストレス解消(?)のために、ブログの更新頻度が増えている。が、昼休みや日程の合間にしか書かないし、書けない。当たり前のことだ。

 朝から晩まで、新型コロナウイルス感染症のことが頭を離れない。が、他にも知事が判断しなければならない問題は山ほどある。最後は知事である自分が決めなければ、何も動かない。それが「ちっちゃな大統領」の宿命であり、責務だ。

 断っておくが、新型コロナウイルスをめぐる状況を楽観視などしていない。常に最悪の状況を想定しつつ、県庁職員と協議を重ねて来た。何かが起こる度に、「その時点(局面)で最も効果的だと思われる対策」を練り、実行して来たつもりだ。
 
 ただし、知事として(時には)「前向きなメッセージ」を発信することも重要だ。もちろん、県主催のイベントの再開や休校の解除は慎重にやらねばならない。県民を守ることが最優先だ。状況が悪化すれば、思ったように進められなくなる場合もあるだろう。

 が、同時に、どこかで(少しずつでも)社会を「正常に戻していく」努力は不可欠だ。新型コロナ問題が長く続くことも覚悟して、「新常態」(ニューノーマル)の世界をどう生き抜いたらいいのか?!どんなライフスタイルやビジネスモデルを構築しなければならないのか?!こうしたことを模索するのは、本気で群馬の未来と県民の幸福を考えているからに他ならない。

 逆に、対処療法ばかりに囚われ、未来を語るメッセージも発信出来ない知事がいるとすれば、それこそ無責任のそしりを免れないと思う。

 これでも24年以上、政治家をやっている。「知事は孤独な存在だ」などという青臭いセリフを吐くつもりはない。そもそも人間なんて皆、1人なのだ。最初からそう覚悟しているにもかかわらず、毎日、こんなふうに感じている自分がいる。「県民から直接、選ばれた1人しかいない知事なのに、こんなに孤独じゃなくてもいいのだろうか?」と。

 それでも、このブログに込められた真意や政治家としての戦略を、本当に理解してくれている人は誰もいない。そんなこと、実は望んでもいないと分かった。

 さて、一昨日の24日、安倍総理とIOC会長が「東京オリンピック&パラリンピックを延期する」ことで合意した。残念だが、止むを得ない決断だったと思う。海外でも評価する声が多い。

 今の世界情勢を考えれば、「五輪の中止」という結論も十分にあり得た。その中で、最悪の事態を回避した安倍総理の手腕を評価すべきだと考えている。詳しくはその②で。