2019年10月4日:パート2

 19時40分。高崎の自宅でパソコンのブログ更新画面に向かっている。

 18時ちょっと前。陽性の疑いが出た県内の野生イノシシ2頭の感染が確定!その知らせを確かめた後、知事室を出た。今日も切れ目なく協議や行事等が続いた。(ふう)

 約2ヶ月前に知事に就任した。以来、豚コレラ問題には真剣に取り組んできた。農水大臣に直接会って群馬の要望を伝え、副大臣とも連絡を取り合い、自民党の農林部会の幹部からも情報を得つつ、県として出来得る最大限の対策を(可能な限り迅速に)進めてきたつもりだ。

 振り返ってみると、(僭越ながら)「他の知事なら出来なかっただろう」と思うことも幾つかある。

 それでも事態が深刻化すれば、(どれだけ努力しようと)「県の対応が後手に回った」という批判が出て来る。最悪の事態に陥った時には尚更だ。そうなることはやむを得ないし、最初から覚悟している。

 正直言うと(心のどこかに)「じゃあ(他の知事だったら)具体的に、あれ以上のどんな先手を打つことが出来たのか?」と言いたい気持ちがある。が、そうした感情は抑えて、様々な批判や注文や提言は真摯に受け止める。その上で、(前回のブログでも触れたように)状況に応じた最善の策を次々に講じていくしかない!

 豚コレラ対策に関するこれまでの決定は、全て知事の責任でやった。そのことを前提に、県民の方々にぜひ、分かっていただきたいことがある。それは、県の職員、特に農政部のスタッフは、全力で豚コレラ対策を進めてきたという事実だ。「そんなの県職員なんだから当然だ!」と言われるかもしれない。が、関係部局の職員は休みも返上して頑張ってくれている。知事として、そのことだけは県民の皆さんに知っておいて欲しいと思う。

 14時から臨時の記者会見を開いた。ある記者から、「ちょっと不謹慎かもしれませんが、万一、県内で豚コレラが発生した場合、例えば自衛隊の協力を仰ぐ等の水面下の打ち合わせみたいなものは実施しているんでしょうか?」という質問があった。こう答えた。

 「現段階では、豚コレラの発生を防ぐことに最大限の努力を注ぎたいと思っています。万一の場合は、(必要なあらゆるところから協力を得て)手続きに従って万全のことをやる!これしかないと考えています。」

 どんな対策を打ち出そうと、感染のリスクを0%にすることは出来ない。今の時点で、「豚コレラが発生した場合はこうする!」みたいなことは、軽々に口にしたくない。が、(言うまでもないことだが)万一の場合の対応はちゃんと考えてある。

 あ、そろそろ夕飯を食べないと。寝る前に続き(今日3本目のブログ)を書く。

 

  <福田栃木県知事とのTV会議。安定感抜群。決断力もある。尊敬すべき先輩知事だ。>