2018年11月6日

 昨日の参院予算委員会では、参院政策審議会長として、自民党質問の先陣を切った。その質疑の冒頭でも触れたが、参院と衆院では予算委員会の運営のシステムが少し違う。参院の場合、テレビ中継が入るような総括質疑では、質問者に対して、「片道方式」と呼ばれる独自のルールが適用される。

 たとえば、この日の山本一太の質問の持ち時間は35分だった。片道方式では、質問者の発言時間だけが、質問の時間としてカウントされる。すなわち、何人の閣僚がどれだけ長く答弁しても、山本一太の質問時間は減らない。簡単に言うと、自分が35分、喋り終わるまで、その質疑は終わらないということだ。

 このルールに基づき、全体の質問時間は(総理や閣僚の答弁の時間を勘案して)質問者に与えられた時間の「2・5倍」で計算している。つまり、質問の時間を30分もらったら、全体の質疑の長さは75分を想定して日程を作るということだ。昨日の予算委員会における山本一太の質問時間は(通常なら)35分X2.5=「90分弱」になるわけだった。

 しかしながら、先に質問する立憲民主党の蓮舫議員と杉尾議員の全体の審議時間が(政府を追及する中で審議が中断して)2.5倍を上回ることも想定し、参院予算委員会の理事から、「一太さんの質問は、何とか2倍以内に収めて欲しい!」と言われていた。

 ちなみに、参院予算委員会の総括質疑で「最大野党の質問者の時間が予定をオーバーする」というのは、よくある話なのだ。

 特にテレビ中継入りの際は、「野党質問で延びた質問時間は、与党質問で吸収する」という暗黙のルールがある。そうしないと、少数野党の質問が、夕方までのテレビ中継の枠に入らなくなってしまうからだ。

 杉尾委員の質問が終わった段階で、当初のスケジュールを約40分、超過していた。「もともとの日程に戻すには、自分の全体の質問時間を50分程度に収めなければならない」と分かった。

 「片道方式で割り当てられた35分の質問時間を50分で消化する」ためには、質問者である自分が(総理や閣僚への質問の数を出来るだけ減らして)長く喋る以外にはない!結果として「独演会」にならざる得なかった。😓

 与党の質問と野党の質問は違う。与党議員として与えられたTVの前の「独演会」の35分をどう使ったらいいか?答えは明白だ。安倍内閣の実績を国民(視聴者)にアピールする。目的をここに絞った。

 え?山本一太は提灯質問なんかしない!昨日、あの予算委員会で発言したことは、全て正直な気持ちだ。いつものとおり、魂を込めて「言霊」を放った。

 総理の外交手腕を高く評価しつつ、それでも、ひと言、「苦言」を言わせてもらった。安倍首相はちゃんと耳を傾けてくれた。

 もう1つ、説明しておきたいこと。それは、11月4日の高崎での「政経セミナー&音楽ライブ」(1500人集会)で、なぜ、矢沢永吉の20年前のバラード「いつの日か」を歌ったのかということだ。

 スペシャルゲストである河野外相が登場する前に、このイベントの狙いを解説した。「皆さん、もし国会議員が大勢の人を集めてカラオケを歌い、『僕って(私って)こんなに歌がうまいんですよ!』と自慢したとします。これって、もうバカとしか言いようがないですよね!(笑)」

 群馬ツアーの6回の「政経セミナー」で熱唱したのは、ほとんど政治や外交のメッセージを歌詞に織り込んだオリジナル曲だった。そもそも、山本一太が20年間、実践して来た「政治と音楽のプロジェクト」は、国籍も性別も宗教も超越する「音楽」というメッセージを通じて、「自らの政治哲学や政策を伝える」というのが基本コンセプトなのだ。

 それでも、最後のアンコールは、矢沢永ちゃんの「いつの日か」をやろうと決めていた。自分にとって、69歳の矢沢永吉さんが「人生百年時代」(=アンチエイジング)のシンボルだからだ。

 矢沢さんは、69歳になった今年も、全国5ヶ所(?)でライブツアーを敢行した。どの会場でも、2時間、歌いっぱなしだったらしい!(驚)こんなカッコいい69歳がいるだろうか?!👏👏👏

 「永ちゃん」のこのバラード、20年くらい前に、よくカラオケで歌っていた。でも、還暦を迎えた日に久々に聴いてみて、秋元康さんの「歌詞」がズンと心に響いた。実は、詩の内容も、今の自分の心境に重なるものがある。

 あ、武見敬三参院議員との打ち合わせに遅れてしまう。