2018年10月27日

 昼。高崎市内のコーヒーショップにいる。サンドイッチのランチセットを注文した。

 先週末から(?)誰かが県内で実施している「次の知事に関する世論調査」の概要が、少しずつ明らかになって来た。主要な設問は1つ。「次の3人のうち、誰が次の知事にふさわしいと思いますか?」ということのようだ。

 「オートコール」(録音の質問)を受けたという知り合いの情報によれば、現職知事、山本一太に加え、もう1人の人物(国会議員)も調査の対象になっているらしい。

 過去のブログでも触れたが、知事選まであと9ヶ月近くもあるこのタイミングで(=有権者の関心がまだ高くない時期に)世論調査をやっても、選挙結果を予測する材料としては、あまり意味がないと考えている。(ある程度の傾向は掴めるかもしれないが…。)そう考える理由は以下の4つだ。

 第1に、現時点では「誰が立候補するのか?」が確定していない。現時点で有権者に与えられている判断材料は、「可能性は低いが、山本一太が知事選に出馬するかもしれない」という情報だけだ。

 来夏の知事選に対する関心がまだ低いことを考えれば、そうした情報すら一般の県民には届いていない可能性がある。

 どんな選挙でも、候補者が確定する前と後では、数字がかなり違って来る。たとえば、今、「現職を含めて誰が立候補するのかもハッキリしない」中で来夏の知事選に関するデータを取れば、「現職知事への支持が高めに出る」のが当然だ。

 逆に(野党の候補者が決まっていない段階で)参院選に関する世論調査、たとえば「山本一太と野党統一候補のどちらを選ぶか?」みたいなリサーチをすれば、現職の(かつ自民党公認候補の)山本一太の支持が、実際より強く現れる。これも同様の理屈だ。この件については、後ほど、もう少し具体的に解説する。

 第2に、選挙区の情勢は急激に変わるということ。次の9ヶ月間で何が起こるかは、誰にも分からない。自民党が1人区で大惨敗を喫した11年前の参院選では、選挙の3ヶ月前にダブルスコアで野党候補をリードしていた隣県の現職が、選挙が始まる直前の調査で「逆転されていた」という出来事があった。当然、その議員は落選した。

 群馬の首長選の例を上げるまでもなく、年末の世論調査で圧倒的に優勢だった候補者が、翌年の4月の選挙選に入った途端に「相手候補の猛追を受ける」というのは、全国どこにでもあるパターンだ。

 第3に、あらゆる選挙の得票(=勝敗)は、候補者の政策の中身、候補者本人の情熱や気迫、発信力、陣営の選挙戦略や運動量に大きく左右される。候補者がそれぞれの構想を有権者に示した後、本当の戦いが始まるのだ。この点についても後述する。

 第4に、そもそも固定電話を対象にした今の世論調査の方式では、携帯電話やスマホを主な通信手段としている若者や無党派層の動向を十分に掴み切れない。これまで最も確度の高かった自民党本部の調査が最近、何度か数字を読み違えたのを見て、この流れが強まっていることを実感した。

 あ、ランチセットが来た。この続きは次回のブログで。

追伸:ダメだ、このシリーズ、あと2、3回は連載しないと、始末がつけられない。(ふう)