2018年10月18日:パート3

 間もなく23時。熱い紅茶を片手に、パソコンのキーボードを叩き始めた。あ、マスコミ関係者からメール。「一太さん、ブログの続編、まだですか?」だって。(笑)ちゃんと書きますから、待っててください!(笑X2)

 知事選に関するミニシリーズ(?)をスタートする前に、幾つかのことを明確にしておきたい。

<ひとつ目の長い前置き>

 「来夏の参院選挙を目指す!現時点で、知事選に出ることは全く考えていない!」と言い続けているにもかかわらず、これだけ多くの人たちが「山本一太の真意を探ろう」と躍起になっている。その様子を目の当たりにして、改めて痛感した。

 「なるほど、知事の権力(影響力)というのは、それほど大きいものなんだな!」と。「誰が知事になるかによって影響を受ける(=既得権益を守らねばならない)関係者が大勢いる!」ということも。今時、そんな知事はどこにもいないと思うが、「利権」を貪ることも可能だ。

 石破幹事長の時代に、「自民党本部が推薦する知事候補は3選まで」という方針が決まった。この背景には「同じ知事があまりに長く続くと行政の停滞を招く」という多選批判があった。

 さらに言うと、党の執行部として、「多選知事を応援して負ける(=党執行部としてダメージを負う)ことは避けたい」という判断も働いていたように思う。

 ただし、各都道府県の道県連が推薦することは妨げないというルールも付け加えられた。これはこれでフェアな条項だ。

 過去の首長選、特に知事選や市長選では、(必ずと言っていいほど)様々な怪文書が出回る。最近の選挙では、ネットを通じた「フェイクニュース」も、相手陣営に対するネガキャンの新たな手法として使われるようになった。

 本命が1人しかおらず、最初から勝負が決まっている場合はそうでもない。が、しかし、複数の有力候補が出馬した首長選では、お互いに相手の弱点を探し出し、醜聞を広めることで、ライバルの信用を貶めようと画策する。昔の醜聞や問題を(これでもか)とほじくり返し、「物証や資料」をSNS等で流布する。政治ゴロのような輩に「中傷記事を書かせる」というのもお馴染みの手法だ。

 事実、群馬県内で行われた過去の幾つかの首長選挙では、「その選挙に出たために、本人がひた隠しにしていた不都合な秘密を知られてしまった」候補者がいた。敵陣営が必死の身元調査をやったためだ。

 唯一、本人だけが(選挙後も)「周りは知らない」と思い込んでいた。実は皆、(口には出さなくても)知っていた。その人物は(そのせいかどうかは分からないが)結局、落選の憂き目を見た。

 「首長選挙に出るって大変なんだな」とその時、つくづく感じた。ましてや、「知事選」に出馬するには「覚悟」がいる。国政選挙の比ではない。そもそも、関わっている人々の真剣味が違う。そりゃあ、そうだろう。選挙結果が、自分たちのビジネスや権益を直撃するのだ。

 前述したように、出来るなら知られたくない自身のカッコ悪い問題を暴露され、昔の醜聞もSNS等で再び徹底的に拡散される。そうしたリスクを承知で飛び込む。裸の自分を曝け出して勝負する!知事選とは、そういうものだと理解している。

 ちなみに、ネット時代のネガキャンは凄まじい勢いで広がる。まだ20万人弱のフォロワーしかいない山本一太のtwitterでさえ、ブログ&ウェブTV(直滑降ストリーム)と組み合わせて攻撃を仕掛ければ(そういうことはしない主義だけど)、相手に相当のダメージを与えられるだろう。

 逆に、自分自身が「なりふり構わず既得権益を死守しようとする人々」の標的になった時のことを考えると、本当に恐ろしい。というより、もう滅茶苦茶、面倒臭い!(苦笑)

 加えて言うと、「知事が誰になるのか?」は、県議会、特に政権与党の県議のひとたちにとっても極めて重要だ。自民党県議団は(実質的に)知事とスクラムを組んで政策や予算を実行していく。

 知事が強い権限を持つとは言っても、予算も条例案も議会で可決されなければ実行されない。知事にとっても、多数派を形成している自民党県議団と良好な関係を保つことは、政策を遂行する上で不可欠なのだ。

 そう考えれば、狩野幹事長を含む今の県連執行部のひとたちが、来夏の知事選に向けて「早めに知事四選の地ならしをしたい」と考える事情も、そのために様々な動き(?)をしている理由も、自分なりに理解しているつもりだ。特に幹部の人たちには、「県議団をまとめなければならない」という責任感もある。

 要は、「県政のパートナーを誰にするか?」という話なのだ。「誰が次の知事になるか?」は、自分たちの今後の政治活動を大きく左右する大問題だ。「次の知事選び」が、県議団にとって真剣勝負であることは言を待たない。

 ましてや、「来夏の参院選に出る」と言いながらも、「知事選への出馬を完全に否定していない」山本一太の動きを気にするのは当然だろう。特にベテラン県議の間には、「万一、こんな誰にもコントロール出来ない知事が誕生したら大変だ!」と心配するひともいるに違いない。(笑)

 もう一度、言う。自分は自分なりに、「県議団執行部」の今の立場を理解している。これが今回の連載を始めるにあたっての「1つ目の長い前置き」だ。

 「2つめの前置き」は、自分が「県連会長として県議団(又は1人1人の県議)との関係をとても大切に思っている」ということだ。

 あ、気がつくと午前零時を回っている。腹筋と背筋をやらないと。この続きは続編の③で。