2018年9月27日

 

 夕方。議員会館事務所にいる。これから、東京の秘書と10月1日(月)に前橋市内で開催する「政経セミナー」で使う資料の打ち合わせをやる。予報によると、台風はその日の昼くらいには関東から遠ざかるらしい。イベント自体は夜なので大丈夫だと思うが、各地の台風被害が心配だ。

 訪米中の安倍総理がニューヨークで記者会見をやった。その中で、内閣改造と自民党役員人事を10月2日にやると表明。麻生財務大臣、菅官房長官、西村・野上両官房副長官を続投させることも明言した。「しっかりした土台の上に出来るだけ多くの皆さんに活躍のチャンスを作る!」とのこと。

 幾つかのメディアが、河野太郎外相留任の方針を伝えている。が、改めて山本一太の「河野太郎評」を記しておく。30年来の親しい友人だから言うわけではない。昨日もツイートしたが、(お世辞抜きで)河野外務大臣は(少なくとも過去20年、自分が見た中で)No.1の外相だ。(断言)英語力も、発想力も、発信力も、そして行動力も図抜けている。

 「自民党内には多士済々の人材がいる」とは言っても、今、河野太郎以上に外相として活躍出来る政治家は見当たらない。安倍総理、国益のために、河野外務大臣はぜひ続投でお願いします!!🙏

 個人的には、小野寺五典防衛大臣にも、内閣に残って欲しい。国際的に高い評価を得ているし、答弁も安定している。官僚たちからの信頼も抜群だ。日本は今後、(望むと望まざるとにかかわらず)安全保障分野でより踏み込んだ役割を果たさざる得ない状況になっていくだろう。だからこそ、バランス感覚のある(国民に安心感を与える)小野寺氏のような防衛大臣が必要なのだ。

 重要な懸案を抱える茂木敏充 経済再生担当相、世耕弘成 経産大臣もさすがに替えられないと思う。派手なパフォーマンスはないが、玄人筋にも評価の高い加藤勝信 厚労大臣を総理が手放すとは思えない。

 永田町関係者が口を揃えて同じことを言う。「今度の改造人事は難しい。適材適所と挙党態勢(各派閥への配慮)は必ずしも一致しないからだ!」と。

 総理は政権の土台を維持すると言明している。大型改造になるにしても、19人の閣僚枠のうち、新たに任命される大臣は「多くても半数くらい」にとどまるのではないか。これだと、総裁選でいち早く安倍支持を打ち出した主要派閥からの「お願い」には、とても応えられない気がする。(苦笑)もともと「皆が満足する人事」などというものは存在しない。必ず不満は残る。

 そうだとしたら、安倍総理には(派閥のバランスには配慮しつつ)「適材適所の人事」を貫いていただきたい!内閣の「弱点」は極力、作らないで欲しい。改造内閣が発足した瞬間から、複数の主要メディアが(恐るべき執念で)新閣僚たちの周辺を徹底的に嗅ぎ回るだろう。

 任命した直後にメディアから不祥事を暴かれたり、過去のスキャンダルが再燃する可能性のあるひとは、たとえ安倍総裁3選を支持してくれた派閥からの強い要請があっても、入閣させるべきではないと思う。ネットが「政治の常識」を変えているという事実も忘れてはならない。

 「政治とカネ」の問題はもちろんのこと、マスコミに注目されやすい秘書への暴力沙汰とか、深刻なパワハラ・セクハラ問題を抱えた議員を起用することは、特に避けたほうがいい!!いわゆる「利権」にどっぷり浸かった議員を起用するのもリスクが高い。

 閣僚人事は総理が決める。なのになぜ、総理の改造人事に注文をつけるような僭越なことをブログに書いているのか?!改造内閣の閣僚の醜聞が「今まで以上に政権にダメージを与える」可能性を恐れているからだ。

 考えて見て欲しい。周りが「安倍内閣は長くてもあと3年」と認識した時点から、政権に「ある種のレームダック感」が漂うのは避けられない。しかも、ここから安倍政権は、内外の難問に直面する。

 あらゆる攻撃に傷つきいくい安倍総理の「テフロン体質」に関しては、過去のブログで何度も解説した。今後の外交や経済の流れを考えると、安倍内閣の「免疫シールド」の威力は、総裁3選直後から「次第にレベルダウンしていく」と思っておいたほうがいい!

 安倍内閣の「免疫力(抗たん性)」が下がると、何がどう変わるのか?!簡単に言うと、これまでは「安倍政権だから噴出しなかった問題」が表に浮上するようになる。抵抗力が落ちると、今まで追求されなかった事象に再びスポットが当たるようになるのだ。残念ながら「モリ・カケ問題」は終わっていない。(ため息)

 過去6年、閣僚の「いかなる醜聞」も、政権基盤を揺るがすようなことはなかった。安倍総理の「人気と運気」のお陰だ。が、これからは違う。場合によっては、閣僚のスキャンダルや辞任、不注意な言動が内閣を直撃し、政権を危機に陥れる事態も、十分、あり得る。

 「大臣ポスト」を心待ちにしている方々にも、ひと言、申し上げておきたい!初入閣であろうが再入閣であろうが、マスコミは鵜の目鷹の目で1人1人の閣僚の過去を洗い、見つかった問題を追求する。国会や委員会等でも「言葉狩り」を仕掛けて来る。個々の大臣の言動に対する報道も、国民の目も、過去6年よりずっと厳しくなることは間違いない。

 いわゆる「身体検査」には限界がある。万が一にも、(政治家である以上、そんなヤワなひとは1人もいないと思うが(笑))そうした試練に耐え、閣僚として安倍政権を支えていく(=安倍総理に迷惑をかけない)自信がなかったとしたら、総理から電話があっても辞退したほうがいい!自分はそう考えている。

 あ、そろそろ行かないと。