2018年9月7日

 22時30分。新幹線で高崎に向かっている。

 午前中は夜のTV出演の準備。外交から成長戦略まで、安倍政権6年間の実績をチェックした。

 午後からは秘書との作戦会議。9月10日(月)に開始する「党員への働きかけ」の方法や手順を打ち合わせた。思った以上に、手間のかかる作業だった。(ふう)

 22時からBSフジ「PRIME NEWS」に出演。テーマは自民党総裁選。ゲストは山本一太(安倍総裁支持)、田村憲久衆院議員(石破元幹事長支持)、政治ジャーナリストの田崎史郎氏の3人だった。

 田村憲久元厚労大臣(通称:タムタム)は、自民党でも指折りの政策通。岸田文雄政調会長の下で共に政調会長代理を務めている。人柄も良く分かっているので、スゴくやりやすかった。むこうもそうだったと思う。

 予想していたこととはいえ、議論自体はあまり盛り上がらなかった。2人の候補者の政策に「大きな対立点が見当たらない」からだ。番組スタッフの皆さん、ごめんなさい!🙏

 まあ、それもそのはず。同じ政党の議員同士が、党の政策や未来構想を競い合うのだ。与野党が火花を散らす国政選挙とは根本的に違う。加えて、田村議員は、第2次安倍内閣で同時期に閣僚をやった仲間でもある。当然、「安倍内閣のこれまでの成果=自民党全体の実績」という認識を共有している。

 外交政策はもちろん、経済でも、憲法改正でも激論になる場面はほとんどなかった。最後のほうに、少しだけ「軽い言葉のボクシング」があった。

山本:「安倍総理はある意味、特別な総理だ。普通の内閣なら、財務省の公文書改ざんで吹き飛んでいた。それでも倒れなかったのは、安倍内閣の実績と総理の個人的な人気があったからだ。自民党はそのことを忘れてはいけないと思う!」

田村:「いや、一太さん!『安倍総理が特別』みたいな言い方はしないほうがいい!自民党が増長しているように捉えられる。」

山本:「田村さんの指摘した点は大事だと思う。自民党は謙虚でないといけない。が、安倍総理が『特別な存在だ』というのは、山本一太の個人的な意見だ。総理がそう言っているわけではない。総理自身は全く増長なんてしていない!」

 番組終了後、松山キャスター(フジテレビ解説委員)からも、「あそこは、一太さんの安倍総理に対する強い思いれを感じました」みたいなことを言われた。

 が、あの「総理は特別な存在」という発言は、多少、自分の意図と違う形で解釈された気がする。誤解のないように書いておきたい。

 過去のブログでも何度か触れたが、安倍首相は米国のレーガン大統領と似たところがある。この2人のリーダーの共通点は、いかなるスキャンダルに見舞われても、国民の支持率が大きく下がらないということだ。

 マスコミは、レーガン大統領を「テフロン」(傷つきにくい合成樹脂の素材)と呼んだ。安倍内閣のことは、(勝手に)「起き上がりこぶし政権」と命名したい。(笑)

 あそこで「安倍総理は特別な存在だ!」と敢えて申し上げたのは、安倍首相を必要以上に持ち上げるとか、お世辞を言うためではない。同時発生した一連の疑惑や隠蔽問題であれだけメディアに叩かれても「歴代政権に比べて高い支持率を維持している」安倍首相だから、何とか持ちこたえられているという事実を強調したかった。

 番組中にも言及したが、財務省の公文書改ざん問題に対する政府の対応には、今も納得していない!実際、国民の7割以上が不満を抱いている。繰り返すが、党内の盤石の基盤を持つ安倍内閣だから耐えられたのだ。普通の政権なら、とっくに倒れている。「政府が公文書を改ざんする」なんて、民主主義国として本当に恥ずかしい!!(怒)

 多くの国民が依然として「釈然としない思い」を抱えているという事実を、自民党はけっして忘れてはならない。だからこそ、こうした問題に関しても丁寧な説明努力を続け、同時に強引な国会運営を慎むべきだと主張しているのだ。「増長している」のではなく、「警鐘を鳴らしたかった」というのが正しい。

 ただし、(いろいろあっても)「安倍首相が類稀な政治リーダーだ」という自分の評価は変わらない。そもそも上州人(群馬県人)は不器用なのだ。(笑X2)形勢が良かろうが悪かろうが、安倍総理が総裁選に出馬するとなれば、山本一太に「他の候補者を応援する」選択肢はない!!