2018年9月2日

 何度も言うが、今回、石破茂元幹事長が総裁選に立候補してくれて、本当に良かったと思う。オープンな自民党総裁選が実現したからだ。石破さんを応援する陣営の人たちにも、最後までぜひ頑張って欲しい!

 こちらのセリフも繰り返すが、政治家・山本一太は安倍総裁を応援する。自民党群馬県連は中立を保つ方針なので、県連会長の立場では動けないし、動くべきでもないと考えている。群馬県選出のいち参院議員として「自分の出来ること」をやる。スタンスは常に明確だ。

 さて、議長シリーズを完結させてしまおう。

 過去20年、いろいろな参院議長を見て来たが、伊達議長ほど、参院本会議場で何度も言い間違いをするひとはいなかった。投票結果の投票数を間違ったり、野党議員の名前を何度も呼び間違えたり。野党席から失笑が起こる度に、参院議員として情けない気持ちになる。(ため息)

 もともと人間は不完全だ。誰にだって間違いはある。間違った時は訂正すれば済む。伊達議長の言い間違いを(あまりに多すぎるとは思うものの)、とやかく言うつもりはない。が、伊達氏の振る舞いの中で、「議長としての自覚に欠ける」と思わざる得ないことが(少なくとも)2つあった。実は他にもいろいろあるが、この際、次の2つの出来事をきっちり記録に残しておく。

 伊達議長が参院本会議場で(全議員の見ている前で)隣の郷原事務総長を叱責した時も少し驚いたが、まあ、これは大した話ではない。しかしながら、本会議の質問に立ったある与党議員が、質問の最後に「山陰や四国にも新幹線のネットワークを整備すべきだ」と言った直後の伊達議長のひとことには一瞬、耳を疑った。こともあろうに、議長席から、「北海道新幹線が入っていないじゃないか!」と不規則発言をしたのだ。

 この議長として「前代未聞」の発言があった際には、野党席からごうごうたる非難の声が沸き起こった。本会議終了後の野党党首の記者会見でも、「緊張感もなければ、中立性にも欠ける。議長としてあるまじき発言だ!」という批判が相次いだ。そりゃあ、そうだろう。

 この驚くべき失言はもちろん、本会議後に吉田幹事長が伊達議長に対して電話で「緊張感を持って取り組んでいただきたい」という異例の申し入れをしていたことも、複数のメディアで報道された。ネットで検索すれば、すぐに出て来るはずだ。

 分かっていたこととはいえ、無性に腹が立った。「こんな感覚で参院議長になっていたのか!(怒)」と。

 もうひとつは政治とカネをめぐる問題だ。議長就任早々に、伊達議長の政治団体による支援者へのゴルフコンペ代負担疑惑なるものが発覚した。この話もマスコミに報道された。サイバー空間に永久保存(?)されている。

 当然、野党は国会でこの問題を追及した。詳細な経緯を書くつもりはないが、こう思わずにはいられなかった。「伊達議長は(国民に対して)十分な説明責任を果たしていない!」と。

 山本一太のような「ちび政治家」とは違う。三権の長である参院議長なのだ。他の議員より高い道徳観と倫理観を求められる議長として「自らに向けられた疑惑にも、もっときちんと対応して欲しい!」と強く感じた。

 あ、そろそろ行かないと。完結させる時間がなかった。(笑)このシリーズは次の「その7」で(ひとまず)終わらせたいと思う。