2018年8月13日

 夕方。高崎駅に隣接したショッピングモールにいる。先ほど、この近くで車を降りた。これから30分ほど周辺を散策し、美味しそうな店にふらりと立ち寄る。1、2時間後の電車で自宅に戻る予定だ。

 今日も終日、地元の新盆回りに費やした。朝。地元の担当秘書と2人で高崎の自宅を出発。下仁田、甘楽、多野郡、藤岡地域へと移動。新盆を迎えた支持者のご自宅を訪ね、お線香を上げ、故人の遺影の前で手を合わせた。

 毎年、この時期になると思わずにはいられない。「どうして立派なひとほど早く逝ってしまうのだろう」と。(ため息)

 その後は、お茶をいただきながら、お盆休みで実家に戻っているご家族や親族といろいろな話をする。過去のブログにも書いた憶えがあるが、新盆回りは、政治家にとって「選挙区の有権者が何を感じているのか?」を知る貴重な空間でもある。

 これも毎年のことだが、8月12日から16日までの5日間は、地元の地区担当秘書たちが、山本一太の日程を奪い合う。「うちは軒数が多いので、これだけ必要だ!」みたいに。え?この時期に同じ現象が起こらない国会議員の事務所があるとすれば、「地元の秘書がまともに機能していない」ということに他ならない。(キッパリ)

 どのひとも口々に話していたのが、「今年の夏はとにかく暑い。異常だ!」ということ。例年は涼しいはずの多野郡の山間地域でも、「37度の日が連続で4日も続いた」そうだ。「初めてクーラーを買った」というお宅も多かった。若夫婦が言った。「おじいちゃんが心配なので!」

 故人の思い出話も聞いた。政治や地域経済の話題も出た。すっかりお馴染みになった「一太さん、ぜひ知事になって欲しい!」というお願いも。(笑)

 地元国会議員や県議の地区の後援会長をやったりしている自民党の熱心な2人の有力者(農家)から、同じ趣旨のことを言われた。

 「一太さん。今、日本が大変で、自民党の安倍総理しか任せられるひとがいないってのも分かる。でもね。森友学園と加計学園の問題、あれは良くない。大半の国民は、総理がウソをついてると思ってるよ。今からでも謝っちゃったほうがいいんじゃないか。」

 「先日もさ、税務署でこう言ったんだ。こんな老人の年金収入に課税する前に、よく分からない理由で国が8億円も土地を安く売った、その中から支払ってもらったらどうかってね!(笑)」

 これは一般の国民の感覚だと思う。新盆回りをやっている他の国会議員も、もしかすると選挙区で同じことを言われているのではないか。

 何度も言っているように、上記のような「国民の釈然としない思い」が「怒り」に転化するのを防いでいるのは3つの要素。すなわち、安倍内閣の実績と安倍総理の個人的人気と運気なのだ。

 自民党に逆風が吹くのはほぼ間違いないと思われる来夏の参院選挙を「安倍総理の神通力が低下した状況」で迎え撃つことになったとすれば、自民党の候補者たちはバタバタと討ち死にするだろう。盟友の吉田博美 幹事長に選挙の見通しを聞かれる度に、「参院は参院で可能な限りの対策を打たねばならない!」と訴えて来た。

 理由はシンプル。厳しい逆風の選挙でも生き残れるような「選挙の強い自民党議員」が(実は)「数えるほどしかない」からだ。地方区(選挙区)で最も深刻なのは群馬を含む32の1人区。比例区もとても安泰とは言えない。

 今はバラバラに見える野党も、来年の参院選では当然、選挙協力の態勢を整えて来る。特に、ほとんどの1人区で「野党統一候補」を擁立すると見るべきだ。

 そりゃあ、当然だろう。そうしなければ「勝てない」と分かっているのだ。野党間の選挙協力が成立した場合、幾つかの1人区はかなり旗色が悪くなる。というより、負ける可能性が高い。

 しかも、衆院選と違って「不意打ち」は使えない。野党側にも作戦を練る十分な時間がある。

 過去のブログでも何度か書いた。永田町の選挙研究家(笑)を自認する自分の目から見て、今の参院自民党で「本当に選挙の強い」議員は3人しかいない。山口県の林芳正文科大臣、和歌山県の世耕弘成経産大臣、そして群馬県の山本一太だ。そして、過去のデータを総合的に分析すると、(少なくともこれまでは)「群馬が最も強かった」ことになる。

 山口、和歌山、群馬を「3強」と判断する最も分かりやすい指標は、この3人だけが「過去の参院選での得票数が、地元の小選挙区における衆院議員全員の得票数を上回った経験を持っている」ことだ。その群馬が苦戦必至なのだ。他の1人区はもっと厳しいに決まっているではないか!

 最大の問題は危機感の欠如だ。申し訳ないが、来年、改選を迎える他府県の同僚たちが、来夏の選挙に向けて「必死に準備をしている」ようには見えない。というより、自民党全体に「弛緩した空気」が漂っている気がする。

 あ、大事な打ち合わせの電話をかけないと。散策の時間もなくなってしまう。本日のブログはここまで。

追伸:明日からも新盆回りが続く。今月の「政経セミナー&音楽ライブ」は吾妻地域(東吾妻町)で開催予定。9月の東部地域でも、10月の前橋でも、11月の高崎でも、イベントのチラシが出回っている。あちこちで話題になっているようだ。👌