2018年8月12日:パート2

 22時過ぎ。ぶどうを食べながら、本日2本目のブログを書く。

 8月7日の「その7」と8月8日の「その8」で、来夏の参院選での自民党苦戦を予想する根拠として〜(1)安倍内閣の不支持率の高さ(2)国民の釈然としない気持ち(=払拭されていない政府と自民党への不信感)(3)個々の自民党参院議員の選挙力の脆弱さ〜の3点を挙げた。吉田博美幹事長にも日頃から伝えている山本一太の分析だ。

 その上で、「その8」では(1)の「安倍内閣の不支持率が5割近くに達している」という事実に着目し、「支持率が4割を回復しても全く油断出来ない」と警告した。加えて、政党支持率の高さが必ずしも選挙の勝利に結びつかないことも指摘した。

 今回は(2)の「国民の釈然としない気持ち」に触れる。過去のブログで何度も綴ったフレーズを繰り返す。

 「残念ながら、森友学園問題も、加計学園問題も(さらに言うと「政治とカネ」の問題も)終わっていない。国民が一連の疑惑に関する政府の説明に納得していないからだ。そして、国民の釈然としない気持ち(=払拭されていない政府と自民党への不信感)は、来年の参院選挙に必ず『逆風』となって襲いかかって来る。」

 さらに心配なのは、いわゆる定数6増の公職選挙法改正、先国会で強引に成立させたカジノ法への反発が予想以上に強いことだ。自民党へのダメージがボディーブローのように蓄積されているのは間違いない。

 加えて、来夏の国政選挙が政権選択の選挙ではない参院選であることも、「安倍自民党の一強多弱は好ましくない」「驕りの見える自民党にお灸を据える必要がある」という有権者の心理を後押しする。

 マスコミ各社の世論調査のデータによれば、いわゆるモリ・カケ問題、特に財務省の公文書改ざん問題に関して、「政府の説明が不十分」と感じている国民は7割以上いる。

 他方、(これも過去のブログで指摘したが)「国会で引き続きモリ・カケ問題を取り上げるべきだ」と感じている国民は少ない。野党が国会でスキャンダル追及にばかり時間を費やしていることに、有権者が辟易としているのも事実だ。実際、地元を歩いていても、「もういい加減にしろ!」という声が多い。

 ただし、すっかり関心が薄れているように見える一連の疑惑は収束していない。国民の「静かな怒り」は持続している。そうじゃなかったら、これほどの成果を積み上げて来た安倍内閣の不支持率が「5割近くにまで上昇する」はずがないではないか!

 自民党内には、安倍総理を支持するひとも、批判的なひともいる。が、恐らくほとんどの議員が認識を共有している点がある。それは、「安倍内閣でなければ、とっくに退陣に追い込まれている」ということだ。

 財務省の公文書改ざんは衝撃的な事件だった。普通の(政権基盤の脆弱な)内閣なら即死(?)していてもおかしくない。😩

 すなわち、数々の難局を乗り越えて来た「国政選挙5連覇中の」安倍内閣だからこそ、持ちこたえられているのだ。安倍総理が類稀な「テフロン首相」だからこそ、通常なら政権を揺るがしかねない問題も大きくならない。そのことを、けっして忘れてはならないと思う。

 じゃあ、安倍総理が総理でいるうちは大丈夫なのか?!それがそうとも言えない。9月の総裁選で安倍総理は圧勝の3選を果たすだろう。が、その後、政権がレームダック化するようなことがあれば、安倍総理の「免疫シールド」が弱まる。自民党の免疫力が低下すると、途端に(漫画「NARUTO」風に言うと)封じ込められていた「チャクラ」が暴走を始める。

 だからこそ、オープンな総裁選で「自民党が開かれた政党である」ことを示しておく必要がある。その中で、ポスト安倍のリーダー候補を1人でも多く育てなければならない。「安倍頼み」のままその時を迎えたら、自民党に未来はない!そして、自民党が頑張らねば、日本の将来はない!!

 最後にこの「お馴染みのセリフ」も残しておく。3年後(?)に安倍総理が勇退した後、今まで沈静化していた疑惑は必ず再浮上する。そこに関わっていた総理以外の人々はもちろんのこと、総理の威光を笠に着て権勢を振るっていた(?)人たちは、必ず「過酷な運命」に見舞われるだろう。永田町の預言者、山本一太の「直感」がそう叫んでいる。(笑X2)

 今晩はこのくらいにしよう。次回のブログでは、現職参院議員の選挙力を解析する。