2018年7月20日

 午前11時過ぎ。議員会館事務所にいる。

 午前10時から複数の委員会で行われるはずだった会期末処理の短い審議は、(衆院に内閣不信任決議案が提出されたことを受けて)急遽、中止となった。このまま「夕方(?)まで待機」ということになるかもしれない。

 衆院で内閣不信任決議案の処理が終わった後、参院本会議でカジノ法案が審議・採決される(=成立する)流れだと聞いている。本会議終了後は地元に急行する。今週末も、8月の県連会長選挙の準備、地元後援会の役員会、「政経セミナー&ライブ」のリハーサル等々で飛び回る。

 昨日、参院本会議で、野党から提出された「伊達忠一参院議長の不信任決議案」が審議された。本会議場に向かう途中で遭遇した某野党議員からこう聞かれた。

 「そうそう、聞こうと思ってたんです。一太さんは伊達議長の不信任決議案に賛成するんですか?」と。

 即答した。「え?心情的には賛成したい気持ちもあるけど(笑)、参院自民党議員として、ちゃんと反対票を投じます。過去23年間、自民党が(党内議論を含む正規のプロセスを通じて)正式に決定した方針に造反したことは、ただの一度もありませんからね!」

 本日、成立する見込みのカジノ法案にも、慎重な姿勢を貫いて来た。というより、(本音では)明確に反対だ。とても嫌な予感がする。怖いのは、安倍総理が勇退した後だ。

 それでも、党内で「カジノ断固反対!」と叫ぶようなことはしなかった。理由はシンプル。敬愛する(しかも政治家として恩義のある)「政界の兄貴」(菅義偉官房長官)が推進する法案だからだ。

 安倍総理も法案に前向きな発言を繰り返している。が、安倍首相が「心の底からカジノ導入に熱心」とは、どうしても思えない!(苦笑)

 「菅長官に不透明な部分はない。安倍内閣の観光戦略を牽引して来た兄貴が推しているということは、それなりの深謀遠慮があるのかもしれない!」 そう自分に言い聞かせることにした。(笑)

 いずれにせよ、成長戦略としては極めて筋の悪いカジノ法も、賛成ではあるものの、有権者に対する丁寧な説明が必要だと感じている公職選挙法改正(6増案)も、いわゆるモリ・カケや公文書改ざん問題等をめぐる国民の釈然としない不信感も、全て来年の参院選における有権者の判断に影響を与える。

 その参院選に関して、いよいよ次回は、「政治の緊張感を奪う『弱すぎる野党』の弊害〜群馬地方区に一刻も早く野党統一候補の擁立を!!:その2」を書く。

追伸:昨日の参院本会議。冒頭は大塚耕平・国民民主党代表による議長不信任決議案に関する発議者の趣旨説明。続けて与野党の4人の議員が賛否の討論をやった。

 伊達議長の不信任決議案はこれで2度目。(ため息)今回の賛成討論の中身は、前回より厳しかった。

 

 ちっちゃなハプニング(?)もあった。立憲民主党を代表して賛成討論に立った有田芳生議員が、こんなことを言い始めた。

 

 「今から2年前、あるブログにこんな書き込みがありました。」

 

 有田議員がこの言葉を発した瞬間、「あ、これはきっとオレのブログに違いない!」と回りに聞こえる声でつぶやいた。案の定、こんなセリフが続いた。

 

 「議場の皆さん、耳を澄ませてよくお聞きください。『三権の長であり、良識の府のシンボルである参院議長を誰でもできるポストにすることは、参議院の存在感を大きく低下させることになります。そのことをよく考えてみてください。』こんな批判を一体誰が書いたのでしょうか。」

 

 「実はこの議場にいらっしゃいます。お名前を伏せますが、自民党の大臣経験者です。議長は、そもそも就任の前から、ご自身が所属する党内からも批判の声が公然と上がっていたのです。最大派閥細田派幹部が花道だからとなだめたと聞いております。当選3回で未入閣でしたから、口さがない議員からは、嫉妬も交えて、『二階級特進』と言われたものです。」

 

 有田議員は、随分、配慮してくれた気がする。(苦笑)実名を言わなかったことはもちろん、ブログの中でも「かなり穏やかな表現」を引用していたからだ。もっと過激な部分を使うことも出来たはずだ。それはともかく、有田さんのような言葉のプロに「直滑降ブログ」を取り上げてもらえるなんて、光栄な話だ。

 

 過去、問責決議案や不信任決議案の審議は何度も経験している。が、今回、初めてこう思った。

 「なるほど、不信任決議案の審議とは、かくも恐ろしいものなのか!」と。「議長を信任出来ない」と主張した野党の賛成討論の中で、伊達議長の参院議員としての過去の評価、この2年間の議長としての足跡が改めて浮き彫りになったからだ。

 この国会が閉会したら、改めて伊達議長に関するブログを書く。山本一太の「言霊」を永久保存するために!!