2018年5月10日

 14時。議員会館事務所でパソコンを開いた。

 本日は午前9時30分から昼12時まで「第38回日本・EU議員会議」の第2セッションに出席。最初のスピーカー(日本側の副団長)として、日本を取り巻く安全保障環境(北朝鮮問題、日中関係等)について話した。

 事前の準備はほとんどやらなかった。ここ数日、北朝鮮による米国人人質の解放、トランプ大統領のイラン核合意からの離脱表明等、国際政治をめぐる様々な展開があった。何分でも喋れたが、短く5分以内に収めた。EU側の意見を1分でも長く聞きたかったからだ。

 午後からは政府のレクやミーティングが続いた。議員会館事務所で少し休んだ後、夕方の新幹線で地元に入る。某県議の県政報告会に顔を出す予定だ。

 さて、昨日のブログで、吉田博美幹事長が(参院自民党の議員総会で)「苦しい時こそ参院は結束して安倍政権を支えよう!」と呼びかけたことを紹介した。吉田氏が「数々の国政選挙を勝利に導いて来た安倍総理の功績」を強調しているのも、とてもフェアだと思う。今のタイミングで、こうした発信をする吉田幹事長の政治的感覚にも感服する。

 政治家・山本一太は、これまでいい時も悪い時も、一貫して安倍総理を応援して来た。自民党が窮地に陥っていた時期も一度も離れず、保守政治家として一途に頑張って来た。さらに言うと、「安倍安定政権の継続こそ日本の国益だ」という確信は変わらない。武見政審会長とも、「今、北朝鮮問題に対処出来るのは安倍首相しかいない」という点では、完全に認識が一致している。

 が、だからと言って、間違いなく戦後史(後世)に残る実績を積み重ねている安倍政権が、国民から疑惑を持たれている問題、特に公文書の改ざんに関して「十分な説明責任を果たせていない」状況が続いていることは、残念としか言いようがない。

 先月末の「朝まで生テレビ」でも指摘したが、(どう考えても)「総理自身が首相というポストを利用して何か不当な便宜を図った」事実はない!だから尚更、今の政府の対応に苛立ちを覚える。安倍総理が(ことあるごとに)「徹底的に真相究明する。膿を出し切る」と繰り返しているにもかかわらず、ちっとも「そうなっている」ようには見えない。ここのところが、どうしても納得出来ないのだ。(ため息)

 現時点での実際の内閣支持率は30%前半だろう。内閣支持率はいったん下げ止まったと見ていい。他方、不支持率は依然、高止まりしている。内閣の支持率も何かあれば20%台に落ち込む不安定な状態だ。が、それでも今の野党では、とても安倍内閣を追い詰められないだろう。

 そう考える理由は2つ。(1)国民の間に野党に対する期待が全く感じられないことと、(2)北朝鮮をめぐる各国の国益をかけた大国のゲームが展開される中、さすがに国民の間にも「国会でこんなことばかりやっている時間があるのか?」というムードが出始めていることだ。

 先ほどから参院予算委員会審議のTV中継を見ている。柳瀬参考人との質疑が続いている。「小賢しい表現」はもう聞きたくない。あらゆる意味でもう「ウンザリ」だ。(苦笑)

 結論から言うと、森友学園をめぐる公文書改ざん問題も、加計学園の問題も「徹底解明とは程遠い」状態で幕引きになる可能性が高い。(ため息)そして、国民の胸に「釈然としない思い」を残しつつも、安倍内閣は淡々と(?)続いていく。安倍総理の続投を願う気持ちとは裏腹に、民主主義の根幹に関わる疑惑でさえ、「時が経てば国民は忘れる」シナリオに流されていく日本の政治に幻滅する。改めて言うが、国会議員の1人として本当に恥ずかしい。(ため息X2)

 結局のところ、行き過ぎた「一強多弱」を是正するのは、自民党内の健全な競争(擬似政権交代サイクルの復活)しかない。だからこそ、9月の総裁選挙は絶対にやるべきなのだ。石破さんだけでなく、岸田さんにも、野田聖子さんにもぜひ、出馬していただきたい!!え?3年後の禅譲を期待して思いとどまる?!それはあり得ないと思う。そもそも戦う姿勢のある政治家しか、リーダーは務まらないからだ。

 安倍内閣が踏みとどまったとしても、今回の一連の疑惑が国民にもたらした「政治不信」は、必ず来年の参院選挙に大きな影響を及ぼす。ボディブローのように蓄積されたダメージが、政権選択の選挙ではない参院選で、自民党への厳しい逆風を生み出すことになるだろう。

 安倍政権が(政権を追いこむほどではないにせよ)一連の疑惑をズルズルと引きずることになるとすれば、「衆院の3分の2の驕り」を牽制する参院の動きがこれまで以上に重要になって来る。間違っても、国民の反発が強い政策や法案を強引に成立させるような乱暴な手法を許してはならない。疑惑の解明も含め、参院自民党が(衆院より一歩先に踏み出して)国民目線で行動することが大事だ。参院を救えるのは参院しかない!

 それが出来なければ、来夏の参院選は必ず負ける!自民党は思った以上の議席を失うことになる。もちろん、群馬地方区だってギリギリの苦戦を強いられる。どう分析しても(僭越ながら)「今の参院自民党で最も選挙の強い」山本一太がこれだけの危機感を持っているのだ。参院の仲間たちには、この警告を真剣に受け止めて欲しい。

 正直言うが、口では、「次の選挙は大変だ!」などと言いながら、(恐らく)仲間の多くが、事態の深刻さを全く分かっていない。心のどこかで「最後は何とかなる」みたいに楽観している。え?なぜ感性が鈍いのかって?!日頃から必死の活動をしていないからだ。(キッパリ)

 山本一太が今日、「直滑降ブログ」に残した言葉をぜひ憶えていて欲しい。来年の4月くらいになったら、きっと分かる。「ああ、こういうことだったのか!」と。その時はもう手遅れだ。逆風に見舞われたら、派閥の支援なんて何の役にも立たない。頼れるのは「6年間で積み上げた自身の努力」だけだ。

 前回(5年前)の選挙は閣僚として迎えた。選挙期間中、地元に足を運べたのは3日間のみ。残りの14日間は、全国を応援に飛び回った。が、来年の選挙では(基本的に)地元を離れないと決めている。他の候補者の応援に行く余裕があるとは到底、思えない。最初から最後まで自らの選挙区でフル稼働する!

 だいいち、与党自民党には現職の大臣も党幹部もいる。党幹部でも閣僚でもないボヘミアン政治家を応援に呼ぶニーズなんほとんどないに違いない。(ガクッ&笑)逆に応援弁士が多過ぎて、受け入れ側が調整に苦労する構図になることは容易に想像出来る。

 が、たとえ大して役には立てなくても、長野県(吉田博美氏)と東京(武見敬三氏)と京都(西田昌司氏)の三府県には必ず行く。昨晩、「何があろうと再選してもらわねばならない」人たちを絞り込んだ。そのために「どんな貢献が出来るか?」に関しても、日々、検討している。

 

 あ、そろそろ東京駅に向かわないと。この続きは次回の「直滑降ストリーム」で。