2018年1月19日:パート2

 

 間もなく21時。高崎の自宅にいる。今日も充実した日程だった。👍地元スタッフの努力に感謝!😊皆んな、ありがとう!!

 明日の夜は太田市の国政報告会が、明後日は昭和村の国政報告会がある。よしっ!今週末も気合を入れていこう!!

 さて、ここからは安倍総理の訪韓に関するブログの続編。前回のブログ(その2)で、「万一、総理が訪韓するとしても、政府内の慎重論や与党内の反対を押し切って決断するという形が望ましいと思う」と記した。

 そりゃあ、そうだろう。もし、このまま(政府内からも自民党内からも大した反対を受けることもなく)総理が平昌五輪の開会式に「何もなかったかのように」出席するようなことになれば、韓国政府も韓国国民もこう思うに違いない。「安倍総理にとって今回の訪韓は大して難しい決定ではなかった!」と。

 「日韓の慰安婦合意がうまく行かなくても、総理は訪韓した。結局、政府も日本の世論も『合意の事実上の破棄』をやむなしと受け止めている!」とも。もちろん、これは誤った認識だ。😠

 もう1つ重要なポイントがある。それは、安倍総理の訪韓が「諸外国の目にどう映るか?」ということだ。日韓の慰安婦合意の意義は、「日韓の首脳同士の約束」が世界の衆目の中で行われたことだ。その意味で言うと、今回の韓国の行動は「国際社会における韓国の信頼度の低下に繋がる」はずだ。

 が、残念なことに「そうした認識」は(必ずしも)広がっていない気がする。今回、総理が大人の対応(?)で訪韓したとしよう。国際世論は「首脳間の約束を一方的に破った韓国の行動は不条理だ。にもかかわらず、日本政府(安倍首相)は大局に立って訪韓した。リーダーとして立派な判断だ!」と賞賛してくれるだろうか?!少なくとも、自分の知る欧米のジャーナリストたちは、違う見方をしている。

 自分が恐れているのは、国際社会から「慰安婦合意が実質的に反故にされたとしても、安倍首相は平昌五輪に行く。やはり日本側も(心のどこかで)日韓合意には問題があったと考えている証拠ではないか?」という印象を持たれることだ。

 過去のブログにも書いた。安倍総理が訪韓した際の韓国側の反応を想像してみて欲しい。ムン・ジェイン大統領はスピーチの中で「安倍総理への謝意」くらいは示してくれるだろう。

 「日韓が難しい時期にもかかわらず、あえて未来志向の関係のために平昌五輪に来てくれた安倍首相の決断を評価し、隣国の友情に感謝する!」くらいのことは言ってくれるかもしれない。が、だからと言って、慰安婦合意に関する韓国側の「新方針」が修正される可能性はほとんどない!

 加えて言うと、ムン政権の対日政策に批判的な韓国の保守系メディアでさえ、「安倍首相が韓国の窮地に手を差し伸べてくれた。ここまでやってくれたのだから、韓国政府も慰安婦合意を履行すべきだ!」などという論調になることはあり得ない。

 ちなみに、韓国政府は慰安婦合意に関して、「破棄はしない」「再交渉は求めない」などと言っているが、韓国のほとんどのマスコミは「事実上の破棄」と表現している。これが韓国国民の普通の感覚だ。

 世論調査によると、韓国国民の大多数は「慰安婦合意の再交渉」を求めている。安倍総理が隣国の国家的プロジェクトを盛り上げるために(国内の反発(?)も覚悟して)訪韓したとしても、韓国世論が「総理の平昌五輪参加に感謝し、慰安婦合意に前向きになる」とは、どうしても思えない。

 もともと韓国の世論は安倍政権に強い警戒感を抱いている。あれほど知的レベルの高い自分の韓国の友人たちでさえ、「安倍内閣は日本の軍事大国化を狙っている」と本気で信じている。「安倍総理はけっして極右ではない。バランス感覚のあるリアリストだ!」と何度、説明しても納得しないくらいだもの。(ため息)

 何度も言うが、それでも日韓関係は重要だ。北朝鮮の核の脅威が増大する状況の下で、日米韓の連携が不可欠であることは皆、よく分かっている。だからこそ、今回、日本政府は「駐韓日本大使の再召喚」といった強行措置を控えている。総理もあくまで冷静な表現で「韓国側の合意の履行」を求め続けている。この方針は間違っていないと思う。

 それはそうとしても、日韓両国のリーダーが「あそこまでのリスクを負い、犠牲を払って」実現した首脳間の合意を一方的に破られたのだ。そのことに抗議はしても、何らの具体的な対抗策も打ち出していないのだ。せめて「このタイミングでは訪韓しない」ことで、日本政府と国民世論の断固たる姿勢を韓国のみならず、国際社会にも発信すべきではないか。

 総理の訪韓、すなわち平昌五輪開会式への出席が、一時的に日韓の友好ムードを高める可能性は否定しない。しかしながら、そのことで韓国政府と韓国国民に「歴史問題で何を言おうと、日韓首脳による合意を覆そうと、日韓関係は破綻しない。結局は、日本が折れて来る」という観念を定着させることになる。それは、中・長期的には(けっして)「未来志向の日韓関係」には繋がらないと思う。

 与党の実力者が総理に訪韓を強く薦めている。しかも、政府内、与党内から強い反対の声も聞こえて来ない。安倍首相は恐らく訪韓するだろう。

 が、そうした情勢であっても、他の多くの議員より日韓関係に深く関わって来た政治家・山本一太は「平昌五輪に合わせた安倍首相の訪韓」は「やめたほうがいい!」と考えている。総理、私は行かないほうがいいと思います。

 自民党内にこういう意見があることは、しっかり記しておきたい。
 
 あ、お湯が沸いた。ロイヤル・ミルクティー、作ってみようかな。