2017年11月13日

 間もなく21時。新幹線で東京に向かっている。駅のホームにある自動販売機で買ったおしるこ、甘くて美味しい。疲れが取れる気がする。😋

 亡父の時代からお世話になった地元の元村長が85歳で亡くなった。車を飛ばして駆けつけた。眠っているような安らかな表情だった。

 義理人情に厚くて、筋を曲げない「心から尊敬出来るひと」だった。4期16年、村長としての仕事を全うし、潔く勇退した。引き際も見事だった。心からご冥福をお祈りします。合掌。

 さて、トランプ米国大統領の初めてのアジア歴訪が間もなく終わる。同大統領の初来日は大成功だった。日米首脳会談や2度目のゴルフ等を通じて、安倍総理とトランプ大統領との信頼関係はさらに強固なものとなった。安倍首相は今回も(いろいろな意味で)大きな外交成果をあげた。

 それはそうとしても、トランプ大統領のアジア日程全体を振り返った時、何と言っても際立ったのは「中国の存在感」だった。今回の「トランプ・アジアツアー」の最大のハイライトが訪中と習近平国家主席との会談だったことは疑う余地がない。

 最初から分かっていたことではあるが、世界中のメディアがトランプ訪中に関するニュースを最も大きく報道した。その度に、米国が(良くも悪くも)「自らを脅かす可能性のある唯一の存在である中国を最重視している」という事実を突きつけられた。

 特に驚いたのは、トランプ大統領が習近平国家主席に送った熱烈なラブコール(?)の数々だった。米国のリーダーが中国のトップを褒めちぎった一連のセリフは、米国の夜の人気ニュースショー等でも皮肉たっぷりに取り上げられていた。

 欧米の主要メディアの評価は、「まともな戦略を持たないトランプ大統領が、したたかな習近平国家主席の術中にハマった!」「明らかに習近平が勝った!」というのがほとんどのようだ。

 今回、トランプ大統領を「国賓以上の待遇」で受け入れた習近平国家主席は、オバマ大統領との首脳会談で持ちかけた「新型大国関係」には触れなかったらしい。

 が、米中首脳会談の流れを見て痛感した。今後の展開によっては、トランプ政権が「アジア太平洋地域は米中が話し合って仕切ればいい!」という中国の考え方に歩調を合わせる可能性が十分にあるということを。それは日本にとって「最悪のシナリオ」だ。😓

 そもそも北朝鮮問題に関して、日本が独自で使えるカードは限られている。事態はそんなに単純ではないものの、米中急接近(?)には十分な警戒が必要だ。日本政府に求められるのは、新型大国関係に楔を打ち込むための戦略的外交だ。改めてこう思わずにはいられない。

 「G7首脳の中では今やメルケル首相に次ぐ最古参であり、米国大統領やロシア大統領との個人的な信頼関係を保ち、国内政権基盤が盤石の安倍首相だからこそ、日本政府がまだここまでの存在感を発揮出来る。当面、安倍内閣に頑張ってもらうしかない!」と。

 あ、間もなく東京駅のアナウンス。この続きはまた。